竹内薫ほか「あやしい健康法」
2008年9月2日 by KISK事務局
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[著者]竹内薫(たけうち・かおる) 東京大学理学部物理学科卒 科学作家
[著書]「99、9%は仮説」光文社新書 「超ひも理論とはなにか」講談社BLUEBACKS/徳永太(とくなが・たかし)医師、医学博士/藤井かおり(ふじい・かおり)日本マタニティビクス協会認定インストラクター、作家
[コメント]アルカリイオン水は効果があるの?マイナスイオンがもてはやされるが?発芽玄米は体によい?漢方薬は体にやさしい?がん体質は遺伝する?ウオーキングって、本当に健康にいいの?などの、巷にあふれる健康仮説を科学作家、ヨガ教師、医師が三人三様に「メッタ切り」にする軽い読み物である。
「いわしの頭も信心から」ということわざもあり、本書の中で触れている「偽薬」(プラシーボ)効果もあり、また条件反射の「パブロフの犬」作用もあり、効く、効かないは個人によって、あるいはケースによって様々ではあるが、いろんな健康仮説を実践する前に一度は冷静に考えてみることが必要ではないか。個々の健康仮説の評価よりも、そのことを本書はアピールしようとしているようである。
私なりの「健康仮説チェックポイント」を披露したい。
1 一つの事で万事 OKというものは存在しない。例えば「ごま」のセサミンは体にいいが、それですべて健康になるわけではない。総合的な視野を持つこと。
2 物事はプラスがあれば裏腹に必ずマイナスもある。太っても痩せても、いずれもプラスとマイナスがある。ぶくぶく太ってはいけないが、ただ痩せればいいというものでもない。
3 過ぎたるは猶及ばざるが如し。限度を越えればプラスがマイナスになる.過度の運動は活性酸素発生の害がある。ジョギングなど何事もほどほどに。
4 精製したもの、成分だけを抽出したものは要注意。食塩、白砂糖も、各種サプリメント・抗酸化剤もしかり。なるべく天然もの自然ものがのぞましい。天然の塩は無数の貴重なミネラルを含んでいる。精製したナトリュームだけでは血圧を上げるだけ。
5 新しいものは様子を見る。多くの人が体験したものは信頼できる。超長期の間、無数の人体実験を経た漢方薬は貴重な人類の資産。西洋医学による新薬の「科学的エビデンス」も大切だが盲信しないこと。幾多の犠牲者がいる。すべて命に関わることには「体験的エビデンス」が欠かせない。
[ロケーション](位置付け)「健康ナビ」総論E(自己責任)各論E(早期発見・早期治療)
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