市民本位の健康医療に向けて

第27回(6月)定例会報告(メモ)

2010年6月22日 by KISK事務局  


第27回(6月)定例会報告(メモ)
平成22年6月15日(火)16-18.30・日本財団会議室・港区赤坂

1.梶原代表中間報告

前回定例会の報告、この回講演のKYG協会会長の宇住晃治先生の紹介があり、今後、同協会と強く連携して行くという報告もありました。医療改革については、長妻厚生労働大臣に「医療改革国民会議の開設」と「認知症ゼロ作戦」の提言をしたこと、前者については省内マニフェストとして明記されていることが報告されました。また、理想農法実践研究会の事業として「市民農園」の開設を企画していること、近く平塚市に「国際介護予防センター」の地域センター第1号が開設されることなどが報告されました。

2.講演「近未来の医療とはどうあるべきか?」

ライフサイエンス研究所代表・医療法人社団KYG医療会会長・医学博士 宇住晃治先生
梶原代表の会と市民主役との構想は同じ。私は東大を始め45年間予防医学を専門に研究。人類生体学、ニューマンエコロジー生体学。人の健康には環境が大切だが、健康づくりの予防学で日本は先進国では遅れている。「近未来の医療」の方向は健康寿命の延長。「対象」は病気(対症療法)から人へ。人の生活を重視。「形態」は「平均の医療」から、平均では処理できない「個の医療」(オーダーメイドや遺伝子差のSNP等)へ。伝統医学では個の体質を大切にしている。「主体」は医者主導から自己の気持重視へ。答えは人それぞれに違い、答えは自分自身、個人の自己責任だ。「目的」は「病気の治療」の部分から全体へ。遺伝子治療、再生治療、重粒子線治療等を活用の「病気の予防」へ。食・ストレス・環境や伝統医学・生命科学・民間療法が大切。「結果」のイメージは、つらい・痛い・我慢から、病気の原因の除去で、楽しい・癒し・美味しい・充実感の予防医学へ。生命科学の普及にはエビデンス説明が大切。自分の体を理解すればイメージがわく。地球の生命38億年・生命の進化と多様性。ある目的で進化し多様化する生物の行動がある。なぜ生まれ、なぜ感情が豊かに、人を愛し・男女・親子があり、一方で憎む・悔しい・病気があるのか。病気の多くはプログラム、一部はミス。現場に原因がある。生物が増える・減る・バランスを良くするは全ての生態系に影響。生物の全滅を避け、淘汰の経験の中で恒常性の維持が図られる。ガンになる人・ならない人・どう違うのか解くのが生命科学。1953生命の設計図DNAの二重ラセン構造が明らかになる。1976年ガン遺伝子発見、90ヒトゲノム解読プロジェクトがスタート・03解読。病気と遺伝子の関係解明の研究へ。ATGCの四つ塩基のつながり・30億文字のつながり方で、蛋白質を作る設計図がある。20万種類の蛋白質作る設計図、情報をもつ3万は解明。ヒトゲノムでは2%が使われ、98%は使われていない。意味ある配列やmRNAも読み解き、酵素の働きの解明も必要。

続いて「健康の話」として老化、活性酸素・酸化・ストレス、病気の進行・細胞異常・病気の発症等のお話。病気は遺伝要因(体質)と環境要因(食・心・休養等)があり現代医学に加え伝統医学や民間療法を活用。未病対策は予防医学の領域。生体機能の防御維持・ホメオタシスが大切。体質や未病の考えから遺伝子治療が確立し、伝統医学等のエビデンスが可能に。補完医療から統合医療へ。「遺伝子診断の分類」酸化ストレス・発ガン物質・アルコール・肥満・塩分の感受性検査・遺伝子多形と病気原因や防御のかかわりの話。生活習慣の改善、遺伝子多型と薬の関係・副作用等と「遺伝子発現」のコントロールや働きの話。笑うと血糖値が下がる・音楽聴くと血圧が下がる等遺伝子発現と生命現象の関係を解明かすのが「ゲノミクス」。ハーブ・サプリメントの恒常性維持機能がわかる。KYG運動協会を16年前に設立。Know and Keep Your Genes(遺伝子)。「体質を知り・体質に応じた生活習慣の実践により・老化を遅らせ・継続的な健康管理」の市民運動を始めた。遺伝子の中身や環境等によるその発現行動が大切。以下は私見。生体と進化。ネズミの実験でネズミが増えると、急に病気が増える・妊娠しなくなる。遺伝子が環境に合わせて免疫力を下げる・妊娠しなくすることを個体に命令か。これを人間に適用すると、人を動かす寿命コントロールのスイッチがONで、ホメオタシスの免疫機能を正常に保つか狂わせるか。難破船での体験記から、本当に絶望感があるとそこに食糧があっても、食欲がなくなり死んでしまうようだ。絶望感が人間の寿命のプログラムをONにするのか。環境と心の持ち方のすごい力、人間の健康も自然や社会の環境と心の持ち方が大切だ。生体のスゴイ機能のお話に満場の拍手喝采が続く。会場の質問「ガンや認知症もメッセージか」「遺伝子検査でやってよかったと思うものは」「アルツハイマーの検査は」に、「気持のコントロールが大切。生き甲斐を持った生活が大切」「タバコの影響など差があり改善可能なものはすごく意味がある」「若年性のものは可能」と力強くお答え。配布資料「Genessa19号・日本の未来は元気かな石原都知事と宇住先生対談・近未来医療講座1と2」等。

3.ドクターのワンポイント・レッスン「歯科と統合医療シリーズ④ 男も女もスマイル美人に」

明徳会サンデンタルクリニック院長・医学博士 小山悠子先生
歯科医療と統合医療。先ず歯根について歯がなくなると今まではブリッジか入れ歯で対応。インプラントは30年前に京セラ材で始まりチタンの棒を骨の中に植える。すごく良くなってきたが、神経との関連も大切で、失敗例もあり良い先生を選ぶことが大切。一年すると慣れる。タバコを吸う人にはインプラントはだめ。タール・ニコチン・CO2も影響。「スマイル美人」にはまず歯茎の色。歯磨き剤には歯茎に良くないものもあり、口の粘膜が侵され、味も分からなくなることも。利用者の「アワがでる・スキットする」の要求に対応しているから。カイワレ大根や藍の苗と水・素材の違いの経時比較の写真をご説明。口腔内での金属アレルギーの影響と電位差の関係のお話も。歯の色もホワイトに、また左右両方の歯で噛むこと大切。白く綺麗な8本の上歯と上向き口角のカーブが大切で、顔がきれいに見える。口角下筋や大頬骨筋で口角を上げウイニングスマイルに。訓練補助の両端30度角の「ビューティースマイルトレーナー」の活用も。次いで口に割箸を咬みながらの、おでこは動かさずにマブタを上げる運動の実演指導。電車の中で宣伝の中ずりを見ながらでも可能。舌根部の上気道の訓練や口・ベロ・くちびるの筋肉運動が効果。唇の体操には「カタパラ」の活用も。一日4回。口が締まって良い顔に。小さい筋肉ですぐ効果が。脊髄を真直ぐ運動や股関節を持ち上げ体を伸ばして毎日歩くと100歳健康。足の運動も大切。足の指先使いグー・チョキ・反チョキ・パーで足の筋肉強く。使用しない筋肉は萎縮し使用する筋肉は発達。エネルギッシュな統合医療と実践健康法に拍手喝采が続きます。会場の質問「金属アレルギー対策は」「認知症効果は」に「セラミックか、同電位の金属の利用」「認知症対策で脳の活動の1/3は口、口を動かす運動、足の指の運動大切。足運動は最初は寝てやっても良い。手の指の運動も大切。踵上げ運動、次いでストレッチ体操へ」と締めくくられ再度拍手喝采。

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