第31回(10月)定例会報告(メモ)
2010年10月22日 by KISK事務局
第31回(10月)定例会は、大手町のTKP大手町カンファレンスセンターで開催。今回の講師、岩崎先生の学会、会社(玄米酵素)からの参加もあり大変盛況でした。
<代表中間報告>
梶原代表から前回(9月)定例会のまとめ、今回10月の日本綜合医学会理事長の岩崎輝明先生の紹介、11月の山﨑先生の講演の案内、12月の健康と元気の集い・日野原重明先生の講演と懇親会の案内がありました。その他、理想農法研究会の現状、認知症改善センター(平塚)のオープンの報告がありました。
<講演>
「自然治癒力と酵素」岩崎輝明・日本綜合医学会理事長
梶原代表の「40年以上の酵素研究の権威。自然治癒力を重視するのは我々と同じ」との期待表明に続き、精悍な黒髪66歳の岩崎先生のエネルギッシュな講義が始まりました。「自然治癒力」が基本で、その原点復帰の国民・市民運動が大切。食生活が良くないと病気になり医療が必要になる。1946年に2.6兆円だった医療費は介護を含め現在43兆円。一般会計税収の37兆円を上回り、借金が1000兆円への財政危機に。1位のガン死者は35万人・年1万人増・米国は毎年2%減少。2位心疾患16万人、3位脳血管疾患12万人。65%が生活習慣関連で死亡。高血圧4000万人、糖尿病2210万人。医療費で国は滅びる。
46年から勉強したがヒポクラテスは「病気は患者自身が治し医者が金をもらう」、杉田玄白は85歳の死の3月前に「医事、自然に如かず」と看破し、医療も自然治癒力が基礎。玄白70歳「養生七不可」は「正物を食す」等・正は一に止まる。釈迦も「病は善知識」と。私は若い時8年間繊維会社に勤めたが、慢性胃炎・便秘・痔・など9つの病気に悩み、妻も娘も病気気味。生き方が間違いかと思い勉強。原因を見つけ反省し実行することが大切と、種々の胃腸薬も全て経験。食事の改善で玄米食を食べ、今迄が不自然だったと、その原因に目覚めた。「食」は人に良いと書くが、食物が血液になり、細胞60億個に流れ、脳や神経や心躰をつくる。日本人は歴史的に米食主義。「適応食」が大切で、大事な所を「こめかみ」というように「米を噛むことが正しい食事」。人間は大自然の一部。腹8-7分めが良い。その生物に適応した食が自然の法則。46年玄米・黒砂糖・玄米パンの食事に改善し健康に。玄米を麹菌で発酵させ消化しやすくした。病院も大切で西洋医学は検診・治療・風邪等にも効果。国民の生活習慣が道をはずれていると国の医療費もかさむ。私の26歳からの試算では医療費は1/10に。26歳で退社し食事道の推進に40年で66歳。1/10医療費へ向かって、東洋医学と西洋医学の良いところを併せて活用。ガンを東洋医学でみると原因を知り自己反省すること。「天は自ら助くるものを助く」。反省して道に戻ればよい。対応の事例。岩見沢の昭和12生の男性・肝臓がん8cm、肺とリンパ腺に移転・あと1月との宣告。玄米酵素を2袋食事と一緒に食べる。2年継続で、肝臓が普通の状態に・完治ではないかも知れないが元気に。「縁と運」だ。
次に 四国の70歳女性の例もご説明。青森県の木村秋則さんの「奇跡のりんご」も同じ。実のならない林檎の木の改善を、宇宙の法則・土を改善し、根本の根を改善して木がよみがえった。きっかけは土の上に落ちたドングリを拾いその実の自然の香りを味わったこと。今迄木の上の方ばかり見ていた誤りに気づき土壌菌を肥やして改善。人間も同じ。人間の根本の腸の健康維持で自然治癒力がでる。自然治癒力とは玄白等の先人の言う神の創られた素晴らしい人間の仕組み、尊厳の対象。薬・注射・手術もこれにより治る。食事が血になり肉になる。正しい食材を作ることが大切で、農薬は問題のある場合も。薬漬けや食物に薬を入れ添加物を3-4kgは良く考えるべき。薬等の点数制の改善も。
日野原先生は20年間「生活習慣病」という名を主張されやっと実現。「生活習慣」が原因なのだ。緊急時は西洋医学だが、平常時は予防に力入れるべき。食は自然治癒力で、自らがやるべき。体はホメオタシス(体の恒常性)をもつ。病気は功徳で善智識だ。体がうまく働くように仕組みを教えてくれるのが病気。その関係は「免疫・ホルモン・自律神経」の三角関係で考えると判りやすい。交感神経は興奮モードでアドレナリンがでて緊張し命を護る。副交感神経はリラックスで体を癒す。この三つ連携が体の健康を護る。私は、眠る・食事を道に沿って・適度の運動・毎日朝日を見て1.5万歩の散歩を大切にしている。養生七不可も参考に。もう一つの例。15箇月前に講演を聴いた40代男性。各種の薬を飲んでいたが、寝つきが悪い・疲れる・整体にいつも通う・15分座っておれない・ドクターから運動ストップの人。聴くと復元力がない。玄米酵素を食べて、いつも30回噛飲むことにした。体重78g。小魚と豆も。3月で手紙がきた。1月で皮膚が改善し、運動でもふらつかない。床屋でも白髪に艶が出てきたといわれた。自然に元気になった。大便も変化し軟便も改善。整骨院ではネジレが治ったと言われ、74kgに。代謝酵素が良いのかGDPやGOTも良くなる。その後の手紙で、深く眠れる、視力も0.3と0.6が1.0さらに1.2に改善。根を治したリンゴと同じ。1年で体重 70kgさらに 64kg。長時間の運動もできる。プロセスや経験は大切だ。
食の道「食育」の言葉は明治の石塚左玄先生が元祖。知育徳育体育に優先と。食事を改善し自然治癒力がでて生活習慣病が改善し医療費は大幅低減。10月19日飛行機で読んだサンケイ新聞は正しい食の道で人生変わるとの記事が。陸軍は脚気の死者が多かった。ビタミンB1の不足。海軍は麦飯で良かった。食事道は歯に従い食す。奥歯の多くは臼歯で米を噛む・前歯は先が尖がり野菜海草山菜・糸切り歯は繊維を切る。腸も穀物菜食用に長い。米国は30年前マクガバン委員会の提言に始まり92年農商務省は「食事指針ピラミッド」発表。一番多くは穀物を、次いで野菜果物。減らすべきは牛乳と乳製品・肉・ハム等の動物性蛋白、最も減らすべきは砂糖と油類とした。豊かさの象徴の欧米食が生活習慣病の原因と自覚し、見直された食は日本の伝統食そのもの。ガン死亡率は下がり、心筋梗塞死者は30年で1/3も減った。日本も明治大正生まれの人は壮年期に粗食だったのに元気だ。日本人の伝統食の道に還るべきだ。伝統の玄米を食す「適応食」。米は胚芽まで全て丸ごと食べる「一物全体食」。粕ではだめ。大根も根も葉も全て食べる。自分の地域の土地の旬のものを食す「身土不二」。
自然治癒力を日本のため高めるべき。体験と研究に基づく力強い講義に拍手喝采が続きました。会場の質問「若者の肉食は。炊いたり焼いたり炒めたりは酵素が減るのでは。発見はインスピレーションが必要だが世界的偉人の食事は。玄米食で歯が擦り切れないか」には「健康は自助努力・健康管理は自ら。東西医療の組合せと予防医学が大切・玄米酵素の補食も。レオナルドダビンチはベジタリアン。咀嚼は長期的には骨の強化・顎も発達・食べ物で酵素を取ると玄米の消化が良くなる・玄米菜食で酵素の補食も効果」とのご回答。PHPほんとうの時代2010-10号「食事道が日本を元気にする!」の岩崎先生の論文の配布もありました。
Comments