市民本位の健康医療に向けて

第37回(4月)定例会報告(メモ)

2011年5月1日 by KISK事務局  


4月の定例会は、国際医療福祉大学大学院にて開催。3月の定例会が震災の影響で中止になったので2か月ぶりの開催でした。今回は、㈱アインファーマシーズの上席執行役員をされている土居由有子先生の「知っておきたい薬の常識」が中心でした。久しぶりに小山悠子先生も司会に立たれ、通常に戻った定例会になりました。

Ⅰ.梶原代表中間報告および「KISK式頭の健康法10か条」
<中間報告>
情報の共有のための定例会について、2月の講演、3月中止、4月の講演の簡単な紹介と、5月、6月の予定の話がありました。6月は、28日に、3月に中止になって出来なかった「難聴と補聴器」(日本補聴器技能者協会・福澤理様)のお話と「がん看護の研究より」(東大医科研研究員・児玉有子様)のお話が予定されています。
その他、医療改革に関しては、政局不安定につき、休止中。理想農法研究会の市民農園創設の計画について簡単に報告がありました。
<「KISK式頭の健康法10か条」>
多くの専門家の著書とかアドバイスにより代表がまとめた10か条を報告、以下の通り。これらを参考に自分にもっともふさわしい健康法のメニューをつくり、実行しましょう。

<「頭の健康法10か条」骨子案>

<再生脳>
第1条「脳循環を良くしよう」
(基礎体温向上)(十分な酸素)(気功等呼吸法)(生物時間と睡眠時間帯)
第2条「脳への出入りは渋滞しないように」
(骨の歪みと筋肉の凝り)(首筋矯正)(血液サラサラ)
<健脳食>
第3条「脳に栄養を十分に」
(ブドウ糖)(ビタミン・ミネラル・酵素)(脳の好むもの・嫌うものの選別)
(脳内物質の産生)
<浄脳>
第4条「脳の酸化を防止しよう」 (緑茶その他抗酸化作用)
第5条「脳の掃除をしよう」 (クルクミン)(朝からカレー)
<活脳>
第6条「噛み噛み30で脳を覚醒しよう」 (歯の治療)
第7条「手の指運動で脳を磨こう」 (伝統のクルミ回しも可)
第8条「体のバランスは脳のバランス」 (平衡運動)
第9条「足から脳を鍛えよう」 (早足で30分)(筋トレ)
<快脳>
第10条「脳を喜ばせよう」 (ふれあい、食事、音楽等)

Ⅱ.「知っておきたい薬の常識」
㈱アインファーマシーズ 上席執行役員 土居由有子 様

土居先生は会社でも教育畑が長く、学校の先生のような雰囲気を持っておられました。
最初に会社制作の「調剤薬局の業務の流れについて」というビデオを見せて頂きました。調剤ミス(過誤)が命にかかわることだけに、処方箋のチェックから調剤の作業一つ一つに関して、一貫して、ミスを防ぐためのいろいろな工夫がされていることが強調されていました。おそらく、薬学、薬品についての知識もさることながら、薬剤師の適正として、正確、丁寧の実行できることが大きい印象でした。また、患者さんによっては、異なる薬の一包化というような作業もされていることもわかりました。
先生のスピーチに入り、会社(アイングループ)は調剤薬局410店、ドラッグストア53店、薬剤師だけで2000名、年商1300億円という大手薬局チェーンという紹介の後、薬局の仕事や薬剤師
の仕事について、よくわかっていない現状が報告され、本日のテーマとして、薬局の便利性、調剤薬局の活用、薬剤師の活用などを挙げられました。
調剤薬局での患者は、医療機関の受診者と同じで、60%以上は60歳代以上。また、70歳代を超えると複数科受診患者が増えるとのこと。
医師の処方する医療用医薬品と市販されている、いわゆるOTC 医薬品の違いの話の中では、同じOTC医薬品の中でも、2010年から、危険度の高い順から
第1類、第2類、第3類と分けられ、第1類の場合は、薬剤師がいない薬局では販売できない、薬剤師の書面による説明が必要であるとご説明。
薬の飲み合わせについては、飲み合わせのチェックのため、薬局では、OTC 薬も含めてすべての薬を報告することが大切であるとのお話でした。
薬と食べ物の関係では、薬の効き目を弱めるものと強くするもの両方あり、注意が必要との話でした。カルシウム拮抗剤とかワーファリンなど、代表例を次頁にまとめてあります。
薬の量については、薬物が効果を表すには一定以上の用量が必要で薬用量と呼ぶ。薬用量は体重、年齢、性別、疾病などにより差が生じ、一般的には13才~50才が100%で、例えば6才では50%、50才以上でも徐々に少なくなる。また、特有の用量設定のある薬とか、服用時点が指定されている薬など注意が必要。
飲みづらい時の工夫として、飲み忘れや便利にするための一包化、錠剤やカプセルをのどに詰まらせないための粉砕、粉末が苦手な人のためのゼリーで固める方法などが紹介されました。
東日本大震災では、同社の薬局も被害。震災より、改めて、薬局のあり方、調剤薬局の役割を
強く認識。お薬手帳の重要性について、いざという時など、専門医でなくても処方したり、薬剤師が同種の薬を選んだりすることが出来るので便利。保険証と一緒にして持ち歩く。

OTC の活用法として、鎮痛剤のロキソニンに代表されるように、従来医師の処方箋が必要であった薬が、医療用として使用実績があり、副作用の心配が少ないなどの要件を満たした医薬品を薬局などで処方箋なしに購入できるようになった薬、いわゆるスイッチOTC薬も増えており、薬剤師の説明で安心して買えるとのことでした。

また、災害時の備えとして、救急箱が欠かせないこと。小児用、高齢者用、成人用などの例について
示されました。

pic1

また、質問への回答として、いくつかアドバイスを頂きました。
・出来るだけお茶やコーヒーで飲むより水で飲む。
(水なしで溶けやすいものも増えている。)
・漢方など、食前に飲み忘れたら(特に指示がなければ)食後でもよい。
・賞味期限などがわかるので薬の箱は中身がなくなるまで捨てない。
・通常、購入後1年程度は全く問題ない。
・おくすり手帳がカードに変わり、データセンターで個人の薬歴が保管される時代も近い。
・おくすり手帳のサイズとか、救急箱の中身(薬)の入ったものなど、検討の余地あり。

等々、いろいろいいアドバイスが聞けました。

Enter Google AdSense Code Here

Comments

Comments are closed.