市民本位の健康医療に向けて

第41回(8月)定例会報告(メモ)

2011年8月30日 by KISK事務局  


41回健康医療市民会議・定例会講演メモ案 23-8-26

(平成23年8月23日(火)16-18時 日本財団会議室2F・港区赤坂)

1「補完代替医療としてのアロマセラピー」川人 紫様 ハイパーブランツKK代表取締役社長

梶原代表から、最近世間の関心が高いアロマセラピーの日本の最初の立上実行者で、日本アロマセラピー学会の設立に参画し初代事務局長、熊本大学講師もとの紹介を受け、すらりとした全身から芳香の雰囲気の講師が登壇されお話と実践が。 アロマというとハーブラベンダーを意識されると思うが、曾祖父が昔北海道でラベンダーを栽培しておりそのDNAがあるのか。17年前1994年脱サラで独立し日本で初めてのアロマ企業を6人で始めた。当時日本では殆ど知られておらず、普及活動から始め、今ではアロマセラピーが日本に定着。医療関係者が97年日本アロマセラピー協会を設立され現在3000名弱が医療現場で活用されており驚いている。香りなのに何故か。天然のハーブ花や木など植物の芳香成分(精油)を利用し、精神の安定、心身のバランス、ストレス解消等に効果があり、癒しや統合医療に活用される。クラフトで精油を醸し出し塩に垂らして風呂に容れるアロマ風呂などに使う。フランスではアロマテラピーと言い主として医師が指導し、英国ではアロマセラピーと言い主としてマッサージ的活用が中心。芳香医療を意味するこの言葉はフランスの香料の化学者ルネ・モーリスの造語で、実験中に手に火傷をし、とっさに手近かにあったラベンダー精油に手を浸したところ傷の治りが早く完治した。植物の力の素晴らしさに驚嘆し精油の研究に全力を挙げ成果を書籍で公表。仏ではラベンダーが最高とされ、ブルガリアやトルコでも利用。日本でも8年前に我々が旭川で栽培し精油の抽出は蒸溜器で行う。講師は会場に次々と精油(エッセンシャルオイル)の瓶を回覧し会員が香に接する[ラベンダー・グレープフルーツ・ヒノキ・ローズマリー・イランイラン等]。グレープフルーツは風邪や痩せるのに効果。その皮を剥がし皮膚の上に置く。一か月に10kg痩せた例も。英国のダイアナ妃も昔はこれを愛用しサロンでのアロママッサージを楽しまれた。ペパーミントやユーカリも効用が。樹木の香を活用し和歌山県で檜を利用した町おこしも考えている。アロマの対象は花・葉・果皮・樹木だが、仏では村に一つは水蒸気蒸留施設がある。7月中旬はラベンダーの収穫期で私も毎年仏に行きラベンダーやローズマリーを見学していた。現在は旭川にあり対応。圧搾法はグレープフルーツで利用。

利用方法は「芳香浴」一滴をカップに垂らしお湯に入れる。名刺入れに容れての利用や机の引出に入れるのも。「入浴」塩に3滴たらし揉んで入れる。油なので溶けず混ぜる。「手浴・足浴」容れて楽しむ。冬で冷えても温まる。「吸入」蒸気を吸入する。利用は一滴であり、旅行中も一本あれば何でもできる。ゆるいお湯にラベンダー・部屋で香の吸入。「湿布」タオル利用しムクミやハレにあてる。看護士が入院患者に利用している。私は6年前に働き過ぎで体が疲れ胃ガンの宣告。頭真っ白。どうせならアロマ利用の効果の実験マウスに自分がなり習得と。病院の個室部屋に一箱持ち込み試行。苦しい時ほど役に立つ。湿布マッサージも。ラベンダーは鎮静効果あり不眠症はなくなった。手術の前日は通常は睡眠薬利用だが、私はラベンダーとバラの併用で良く寝れて手術は無事終了。病気のときはアロマトリートメント・香オイルを体に塗布してマッサージ。認知症のアルツハイマーはまず衰えるのは臭覚。神経細胞の刺激がなく脳が弱化。鳥取大の教授と協力して研究。香で嗅覚を刺激し改善効果が。アルツハイマー改善にはローズマリーが効果。刺激的だがレモンをブレンドして嗅いでも記憶が戻る。夜はラベンダー、昼はローズマリーが脳の中枢神経を良くする。研究では群馬大学が前頭葉活性化効果の研究、昭和女子大がローズ精油での抗ガン作用や体の酸化を抑える抗酸化作用で病気の免疫力や若返り効果を研究、京都府立医大が乳がん切除後の喪失感やうつの緩和にはアロママッサージがよいと医療に活用。医療利用には、品質の管理がすごく大切。農薬や化学肥料はダメ。自然で摂れたものでないと。誤った抽出法や合成油はダメ。ラベンダーの成分分析してみるのも一つの方法。「ラベンジン」を「ラベンダー」と偽っている場合が多い。品質が悪い輸入品も。医薬品でなく品質には特に注意が必要。合成で作る業者もある。生ものなので劣化の三大要素は、酸素・熱・紫外線。暑い所や太陽光線のあたる所は避け、冷蔵庫や17度C以下の部屋に保管し早く利用。学会でも良い精油・天然と有機肥料・成分分析・一滴づつのドロッパー等を規定。クラリセイジン・しそ科植物は女性の更年期障害改善に利用。テイトリーは抗菌作用がありメディカルでも利用・オーストラリアのアボリジニも利用・ユーカリと同じ抗菌が強い。バス用の作り方を習う。塩の袋に三滴たらし揉んで混ぜる。同種3滴か別の三種を1滴づつ。自分の好みや症状により選択。会場の前面の机に一箱分の多くの瓶が展示され会員が塩袋に好きな精油を三滴で今夜の浴室用に頂く。イランイランは花のかおりで鎮静作用やストレス解消。この様に楽しみ・単調な生活の回避・氣を高める効果が。最近はイチゴやモモの新技術や畑の作物の形の悪い非商品も抽出技術の進歩で地域の農業の活性化や世界への輸出品への対応も可能であり、連絡あれば対応する。と素晴らしいお話と実践に拍手喝采が続きました。会場から梶原代表が自著の後述の頭の健康読本に記載の鳥取大教授の浦上克哉日本認知症予防学会理事長のアルツハイマーでの臭覚退化へ効果的と昼はローズマリーとレモン・夜はラベンダーとスイートオレンジの精油が改善効果の見解をご披露。会場の関係諸本やオイルの購入方法の問には、書店の健康コーナー、購入は百貨店や薬局がよい、ラベンダー5mm100滴で1500円・1日1滴で100日分とのお答えがありました。本当にみんなチャレンジしましょう。ありがとう御座いました。

2「健身気功・基本の実践」「誰でも、何時でも、何処でもできる健康妙法・医療気功と健身気功」劉超(秋山千恵理)様 全日本健身気功連盟理事長

梶原代表から 中国で養生気功を学ばれ88年に来日され中国政府公認の健身気功を各地の教室で指導し、東京電機大学大学院でも氣や気功の研究で工学博士号をとられ北京中医薬大学客員教授・日本統合医療学会の評議員で、私も全日本健身気功連盟の活動を手伝っているとの紹介があり、エネルギッシュでスマートな講師が笑顔で登壇されお話と実践が始まりました。長い歴史の中で培われた伝統巧法の精髄を吸収し時代の特色を体現し各方面の知恵を結集し、易筋経(筋骨)・五禽戯(動物)・六字訣(呼吸)・八段錦(天人合一の意と氣と形)をベースにした全国民の健身システムを構築したもので34ヶ国で普及している。陰陽のバランスを重視し、陰の経絡が縮むと老化がすすむので陰の経絡を伸ばし五臓六腑の流れを良くする。提肛、肺呼吸、内呼吸が重要。全日本健身気功連盟は中国政府公認の気功の推進を図る。健身気功とは、自身の形体活動、呼吸叶納、心理調節の統合を主要形式とした民族伝統の体育項目をいう。

気功の「氣」だが、天の氣は季節や気候や天気予報やカレンダーに影響。大地の氣は植物で食物を恵み、人間の心身は氣が経絡を循環し、環境の影響も受けながら、カロリーを摂る・生きる環境・36℃前後の体温維持等で活動。氣のバランスが大切。天人合一。これが人間の意識の力を引出し、理解力、自らやろうの力、自分がやらねばの力を養う。昔は敵や野獣と戦うため武術を習ったが現在は、養生・元気に長生きする知恵が求められる。気功の理論と実技、感覚・五感を磨き生きる力、自然に対する決断と実技の技術を磨く。調身・調息・調心が気功の三要素。意識・呼吸・動作が大切。呼吸法は長く深く吐く。意識の利用、自律神経の交感神経と副交感神経の活用等呼吸法の指導。呼吸は自然呼吸と腹式呼吸があり、腹式は順腹式と逆腹式があり、六字訣では主として逆腹式を用いる。腹を膨らませて息を吐き、腹を凹ませて息を吸う。肛門に力をいれる。この提肛は命の生き返りと腎臓の強化に効果。気功は経絡を通じさせる。心身は小周天。体の前面の真ん中を下から任脈が上がり、背面は督脈が上がる、他に多くの経絡が廻っている。これが命の維持の基本である。呼吸法の実践としてまず、

八段錦」の第一式「両手托天理三焦・両手で天を支え三焦を整える」と第八式「背後七顛百病消・背中を七回揺らし諸病をなくす」を会場の皆で講師の指導で練習。次いで

「六字訣」の養生気功の実践。六字全体を手足頭体等の運動とその意味・内臓での意味・発音と口型と吐く息放出の方法を会場の全員で練習。10分で6回練習。会員の北川五段も壇上で共同演技を披露。昔の流派では発音等が少し変わっていたとのご説明も。のびのびと上品で緩慢柔和、まろやかに行雲流水のごとく、動きは止まることことなく続き、人は氣の中にあり・氣は人の中にありの訓練でした。

六字     嘘    呵    呼    呬    吹    嘻

発音・あと長くXU     HE       HU       SI       CHUI     XI

調整する

ツボと経絡    肝臓    心臓    脾臓     肺臓    腎臓    三焦・胆

○五音     牙    舌    喉    歯    唇    牙

○五行     木    火    土    金    水    木

経絡の調整が大切。人類の共通目標・健康と長寿。 最高の名医は自分。

最高の妙薬は自らの体内にある。 自己の健康は自らで実証。 万事如意。

で締めくくられました。会場の会員も素敵な先生のご指導で素晴らしい気功の練習ができて、気分がスッキリとし和らぎ、拍手喝采が続きました。会場からの質問「どこで練習できるのか」には「初心者向け養生気功 初級コース」薬日本堂漢方スクール品川校の10月土曜日開講のパンフレットが配布され、劉超先生等講師の4か月全12回一回1.5時間入学金1万円授業料4.8万円が示されました。本当に有難うございました。ぜひチャレンジしましょう。

3「頭の健康法講座テキスト案」梶原 拓 健康医療市民会議代表

配布された自著「市民が考える認知症対策・市民学「頭の健康法」のすすめ」講座テキストを梶原代表が簡単に御説明。認知症対策では100冊超える読書で自信がある。市民が自ら専門家の協力を得て勉強して、自己の医学を自分で創っていく時代。自己責任との戦い。自分自身の力、潜在力の発揮が大切。自ら勉強し自分の体系創りをする勉強会も作りたい。次はガンの予防、自己治癒力の勉強会が続くよう努力。健康医療市民会議も41回定例会となり運営方法の知恵を出してほしい。と締めくくられました。

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