市民農園見学会報告
2011年10月7日 by KISK事務局
市民農園見学会報告
日本の農業問題を考えるチャンス
周知の通り、経営的に成り立たなくなって耕作を放棄された農地がたくさんあり、日本の農業をどう守るかは大きな問題です。先月に報告した食料危機の可能性と同様、梶原代表も気にかけることの一つですが、何とか放棄地のよい活用法はないかと理想農法研究会を中心に独自の市民農園を検討中です。会報9月号でお知らせしましたとおり、当会主催で、10月1日に、㈱千葉農産(代表取締役社長:白石真一様)が開墾した千葉県君津にある市民農園候補地の見学会を実施しました。 理想農法研究会からのメンバーも含め、計14名が参加。幸い晴天で意義ある1日を過ごしました。
当日は、バス内では、梶原代表から、今後どうやって進めて行くか、市民側の意見はどうか、などの話がありました。現地では、白石様からの説明や参加者と地元の関係者の紹介。その後、東京中野に「翔和学園」という、発達障害、不登校、ひきこもりなどの問題を抱えた生徒に社会性を身につけることを目的とした学校があり、そのための訓練の一環として現地で農業訓練をしていますが、それに、㈱千葉農産が協力していることもあり、同校の生徒数十人が当該農地で「祭り」、「縁日」を開催していました。生徒たちが作る焼きそば、焼き芋、おでん等の食べ物をつまんで過ごしました。今回は具体的な農業体験はありませんでしたが、一種の社会貢献という側面を拝見しました。
近年、耕作放棄地の増加と趣味としての園芸、野菜栽培人口(サンデーファーマー)の増加により、直接自分で栽培する典型的な市民農園も増えており、神奈川県の例では、合計24500区画(167世帯で1区画の割合になります)と身近なものになっています。今回検討中の農地は約1haで日本の平均的な野菜農家の1軒のもつ広さ。出荷価格にして500万円相当の作物の栽培できる広さです。みんなで農家一軒分を経営するという感覚が妥当でしょう。代表が考える市民農園は、内房にあるので多くの人には遠いこともあり、栽培そのものは専門家に任せ、市民のオーダーに基づく作物栽培、いざという時の食料確保、種まき・収穫時等のレクリエーションの3点を軸に考えているようですが、基本的には市民側の意見を反映して弾力的に運営する方針のようです。興味ある方は積極的にご意見下さるようお待ち申し上げております。 また、同時に、日本が抱えている農業の問題をどう解決するのか、TPPには加盟賛成か、反対か、個別保証には賛成か、反対かなど、これを機に一緒に考えましょう。
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