第46回(1月)定例会報告(メモ)
2012年1月23日 by KISK事務局
第46回定例会は、1月17日、12月に続いて赤坂ツインタワーのTKPカンファレンスセンターにて開催。梶原代表の市民学の第4弾「21世紀市民の常識(健康・医療)」(賢い病院の選び方)と上馬塲和夫先生の「代替医療とアーユルヴェーダ」を聞きました。
「中間報告」梶原 代表
前回定例会のまとめ、本日の講演予定、2月定例会の講演予定の紹介の後、昨秋より取りかかっているフェースブックの「健康医療市民倶楽部」の現状報告がありました。すでにフェースブック内に看板を掲げ、これから、市民学シリーズなどのコンテンツを盛り込んでゆくこと、別途、個人で「拓さんの徒然草」「拓さんの健康日記」を掲げ、友達の輪を広げて行く予定であることの報告がありました。
「21世紀市民の常識(健康・医療)」(賢い病院の選び方) 梶原 代表
梶原代表の「健康医療の市民学」第四弾が31頁のテキストで講演が始まりました。使用した参考図書一覧も記載。まず「医療の限界」では元新聞記者の評論家の論文「医療現場では患者が医療の中身を十分に知らされていないのではないか。医師や病院は病気を治せるはずが誤解ではないか。かなりの部分は患者の自然治癒力だ」の引用。患者が「学習と選択」をし、実践と「やる気」が大切。医療は医師と患者の協働事業(コラボレーション)だ。
医者も正確な情報が大切。患者が平生から自己と家族の既往症やアレルギーの「病歴書」作成しておき、診察の際にはそれを提出すべきだ。話しにくいこともあるので治療の際は予め「質問書」も作成して持参することも大切。平素から気楽に相談できる「かかりつけ医」や「家庭医」を持つことが大切。近所の評判が選択に役立つ。専門医に行くときは自分でも勉強し「かかりつけ医」とも相談して専門医を決め予め作成した「病歴書」「病状説明書」「質問書」の持参が大切。すごく難しい膵臓がんでも専門医は探す努力必要。ガイドブック等の「名医」はずさんな編集のものもあり無条件には信用できない場合がある。抗がん剤の利用は良く注意する。免疫力が落ち肺炎での死亡もある。「セカンドオピニオン」も大切。「麻酔医」のいない手術は避ける。「医療事故」では衛生管理は「トイレ」で判る。トイレを見に行こう。「患者力」常日頃から高めておき予防や対応時の研究をしておき友人知人にも助言できるのが良い。努力で結果がでる。「任せる」意識は治そう。
「賢い病院選び」五原則 1医療は患者と医者との協働事業 2まず信頼できる「かかりつけ医」を選ぶ 3必要な検査と適応する診察 4自分に合った専門医を選ぶ 5「患者力」を高める。
「賢い病院選び」十か条 1積極的に「病気を治す」という強い気持を持とう。心身一如。 2いつでも気軽に相談できる「かかりつけ医」を選ぼう 3受診する上での自分の「病歴書」を作っておこう 4病院に行く前に、医師への「病状報告書」を作ろう 5受診の際に必要な医師への「質問項目」を用意しよう 6体質や症状に合った専門医を選び治療に協力しよう 7遠慮なくセカンドオピニオンを求めよう 8診察が終わったら「病院(医師)評価表」を残そう 9受診後の事後管理をしよう 10「患者力」を高めよう。今後、健康医療市民倶楽部で「病歴書、病状報告書、質問項目、評価表」のモデルを作ることも考える。会則で日本の医療を良くするため協力し貢献する。これらにフェースブックを活用し会員の知恵を集めて決定する。最後は自己責任でありみんな自己力を高めよう。
「代替医療とアーユルヴェーダ」医学博士 上馬場和夫 様
帝京平成大学ヒューマンケア学部&東洋医学研究所教授・日本アーユルヴェーダ研究所理事・医師
梶原代表から東洋医学と西洋医学の融合をライフワークとされ、世界各国の伝統医学、特にインド伝統医学のアーユルヴェーダ(以下「AV」と略称)研究の第一人者との紹介で、若き清廉で強さを秘めた雰囲気の講師の話が「人だけでなく国の未病をも救うAVの可能性」資料とスライド図面利用で始まる。
広島大学医学部卒業後虎の門病院、北里研究所東洋医学研究所、平成11年公的機関で初めての世界の伝統医学を研究する中沖富山県知事が設置の富山県国際伝統医学研究所次長に。一貫してライフワークの東西医学融合を30年研究。AVAは未病を救うが人だけでなく国の未病も救えると確信。医師は病気を治すが、上医は国を、中医は人を治す。日本では医師はこれを余り勉強していない。東洋医学の現場での予防中心の健康の研究を12年。地図でも逆転地図で見方が変わる。東洋医学は正面や裏面、上中下左右と全方向から脈診等で体を診る。統合医療は温故知新、東洋や地球の知識や存在の全体を活用。食物、薬草、鉱物、マッサージ、アロマセラピー、オゾン、炭酸水、水中運動、サウナ、ヨーガ、瞑想等も利用し健康寿命を追及。東北の震災でも降圧剤が不足しヨーガの15分呼吸法の指導で対応も。
これからの医療は1東西融合、2エコ医療、3予防と健康、4セルフ医療が大切になる。「アーユルヴェーダ」は3500年前にインドで生まれギリシャや中国に伝わる。サンスクリット語で「ayur生命とveda知識体系」の合成語で「生命の科学」と訳し健康(幸福で有益な長寿)を追及する知識体系。幸福が大切で2700年前の書「スシュルタ・サンヒター」に「健康とは」「1三つの生体エネルギー(後述)のバランス状態、2消化力が正常、3老廃物の排泄が正常、4体内の組織の過不足がない、5心・五感・意識が至福に満ちている」と定義。幸福な心身は長寿に。これが現代医学を支援するAVの健康観。健康で幸福な寿命が大切で日本では心理学が多く担当しているが、医師もこれを研究し実行すべき。仏教医学は民間医療というのは間違いで、民間医療プラス沢山の手法と考える。AVはインドの土壌で生まれた伝統医学。普遍的な理論を説いており広く応用ができる。土地や場所や体質を考慮した生活や薬草やマッサージなどの実践法も明記。身土不二でパーソナルを大切にしている。身体には三つのエネルギーが存在し「ヴァータ」は風のエネルギー、「ビッタ」は火の、「カパ」は水のエネルギー。これらがバランスよく働いていれば健康。このバランスに食べ物が影響する。人間は個々人で違い、身体や心やスピリットもあり、薬草などもどの部門にも影響する。個人の体質を考慮した人間の側にたった発想が必要。
身体は「肉体と精神と意識が一体で」生命を支える。精神はマインド、我アートマンはスピリットに対応するが、アートマン魂は「三つ子の魂百まで」のように記憶・情報とみなすと、現代生化学の「情報→エネルギー→物質」と同じ構図がAの生命観にある。意識情報のレベルの変革で肉体の変化が起きるSpiritual Biotechnologyの概念が生まれる。独自の全体相関図「生命の木」を示され、相互の作用や対応方法や影響についてのご説明。会場で出席者全員のスピリットの感じ方がイメージで差が出ることを両手を広げ掌の重さの感覚で経験のご指導。
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