市民本位の健康医療に向けて

市民学シリーズ vol.12 「血管の強め方」

2012年9月21日 by KISK事務局  


市民学シリーズ 第12弾

「血管の強め方」

2012・09・18 定例会

脳疾患・心疾患を防ぐ「血管の強め方」その2

第1(血管を弱め、病気を起こす「血液の5化け」)

血管は、酸素や栄養を運び生命の維持活動を支える血液の輸送管で延長10万キロの最大の臓器。血管や血液の異常が万病の元。

飲食の偏りによる血液の汚れが病気を引き起こし、また、血管を傷めることで脳疾患、心疾患などの血管病の原因となる。

1 塩化 直接的に高血圧の原因となる。塩分の取りすぎ。特に日本人は欧米人の2倍。現代生活は運動不足で汗をかかない。冷房完備。最近は減塩傾向になりつつある。

2 糖化 カロリー過多。腎臓病、高血圧などを招く。特に3白(白米、白パン、白砂糖)の害。主食の米、パン、麺を制限する説が有力になりつつある。肉などタンパク質の見直し。

3 油化 肥満の元。特に動物性脂肪の取りすぎが問題。悪玉コレステロールを増やしすぎないこと。植物性脂肪に比べて低体温で固まりやすい。

4 酒化 アルコール分の取りすぎ。肝臓を傷め解毒作用を弱める。

5 泥化 飲食物の影響もあるが、ストレスで血液がドロドロになる。直接的に血管壁を傷める。イライラしない。副交感神経優位に。腹式呼吸。

共通 酸化 以上の「5化け」で活性酸素が発生し血管壁を傷め、血栓を生じる。喫煙によるニコチンやタールも問題。

第2(血管病の予防)

血管病を防ぐには、まず「医食同源」。バランスのとれた飲食を心がける。ストレスを減らす。いずれにしても食べすぎないこと。最近は「腹八分目」でな七分目、さらに六分目が適当といわれる。時代が筋肉労働から頭脳労働へ移行しつつある。カロリー過多、血液汚染、内臓肥満となる。満腹は頭脳活動を阻害する面もある。特に夜は体の修復時間、夕食は控えめに。

人類は、大脳以外の他の器官、組織などは類人猿の頃から大きく進化していない。遺伝子レベルでも大差ない。前に「類人猿健康法」を提案しているが、類人猿時代の生活スタイルを思い返すと自ずから健康法が浮かび上がってくる。塩、砂糖、油、酒、タバコなどはなく、何でも生で食べていた。体はよく動かし、日の出と共に起き、日没と共に寝る、自然体の生活であった。今日なお大脳いがいはの身体のメカニズムは類人猿時代と大きくは変わっていない。この身体メカニズムを常に念頭に置いて生活することが、自然治癒力を高め、病気を予防し、病気になっても早期回復を促すことになる。

積極的に血液を浄化をするためには

1 適正な水分補給。いい水を使う。水道水は飲まない。塩素の害。

2 抗酸化物質を摂取する。

3 腸内環境をよくする。善玉菌を増やす。(腸内で血液が生産されるという「腸管造血説」がある)

4 十分な酵素を補給する。酵素は、すべての生命活動を媒介している。生もの、発酵食品、サプリメントを摂る。

5 血液の循環をよくする。このため、低体温にならない。冷房、冷たい飲み物に要注意。体温を上げる。入浴。運動をする。筋肉を強化する。

また、血管を再生するには、

1 ヒートショック・プロテインを増やす。

(1) 入浴 熱め(40~41度C)で週2回、リラックス温度で週5回。

(2) ウコン(クルクミン)、アスピリンなどの摂取

2 ウオーキングを日課とする。やや早や歩きで1回45分以上週4回以上。3ヶ月で血管が若返る。

3 休養が必要。 十分な睡眠。リラックスできる休みをとる。副交感神経優位の生活。

第3「血管の強め方5則」

1 脳疾患も心疾患も血管病。血液の汚れが血管を傷める。

2 飲食の乱れが血液の汚れを招く。

血液の5化け 塩化、糖化、油化、酒化、泥化。共通して酸化。食べすぎも血液を汚す。腹7分目。善玉菌を増やす。

3 酸化で血管を傷める。抗酸化食品を摂取する。

4 血管を再生する。ウオーキングなど運動を日課にする。血液の循環がよくなる。筋肉が強くなる。睡眠など休養を十分とる。入浴などでヒートショック・プロテインを増やす。酵素を増やす。

5 副交感神経優位に。腹式呼吸。動作はゆっくり、気持ちはゆったり。自然治癒力が高まる。アロマセラピー、音楽療法、マッサージなども有効。気力を高める気功なども。

第4「血管の強め方10か条」

1 塩分を、できるだけ摂らない。

2 糖分はもちろん主食も制限する。

3 食べ過ぎない。腹六分目。特に夕食に軽く。

4 抗酸化食品を摂る。

5 生野菜、発酵食品、サプリメントなどで酵素を補給する。

6 乳酸菌など善玉菌で腸内環境を整える。

7 体を冷やさない。血液の循環をよくする。暖める。運動をする。

8 入浴でヒートショックプロテインを増やす。

9 動作はゆっくり、気持ちはゆっくり、顔はにっこり。副交感神経優位の生活。

10 頭脳疲労(考えすぎ)をなくし、天地と一体のイメージで気力を高める。

第5「情報チップ集」

石原結實「病気は自然治癒力を高めて治す」(ナツメ社)

(血液の汚れ)

東洋医学では「万病一元、血液の汚れから生ず」。

口に入れた飲食物は、胃腸で消化、吸収されて、血液内に入っていき、血液内ではタンパク質、脂質、(コレステロールや中性脂肪)、糖、ビタミン(約30種)ミネラル(約100種)、水分として存在すう。

血液中には他に、肺から吸い込まれた酸素や、膵臓、生殖器、副腎などで産生分泌されたインスリン、男性ホルモンや女性ホルモン、アドレナリン、コーチゾール・・・等々のホルモン、骨髄で作られた赤血球、白血球、血小板などの血球、人体を構成する60兆個の細胞の活動の結果生じた尿酸、尿素窒素、クレアチニン・・・等々の老廃物が含まれる。

血液は、45~60秒で人体を一周する。この血液が脳、心臓、肺、胃腸、肝臓、腎臓、子宮、皮膚、骨・・・等々、人体のすべての器官、臓器を巡回し、種々の栄養素や水分、酸素、種々のホルモンを送り届けることにより、そうした器官、臓器は、それぞれ特有の働きを遂行し、その総合作用として、生命を保っている。

その血液中に老廃物が多くなったり、タンパク質、脂肪、糖などの栄養物質も多くなりすぎたり、少なくなったりすることこそが、東洋医学でいう「血液の汚れ」と言ってよい。

この汚れた血液が、人体の種々の細胞、器官、臓器に四六時中接すると、そうした器官、臓器は傷害されてくる。それが病気であり、「万病一元、血液の汚れから生ず」の意味である。

(血液の汚れの原因)

1 食べすぎ

2 運動不足

3 ストレス

4 ひえ

5 環境汚染物質

(血液の汚れに体が反応)

1 嘔吐、下痢

2 発疹

3 炎症

4 動脈硬化、高血圧、出血、血栓

5 ガン腫

(体に効く食べ物)

体を温める食材

生姜、紅茶

黒砂糖、ハチミツ

人参、リンゴ

そば、ネギ

唐辛子

塩、味噌、醤油

牛肉、豚肉、鶏肉などの肉類

魚、魚介類 イカ、タコ、エビ、カニ

カキ、貝類

ゴボウ、ヤマイモ

レンコン、大根

カブ

(筋肉運動の効能)(「類人猿健康法」の一環)

1 筋肉は人体最大の産熱工場

2 死亡率の低下

3 ガン予防

4 脳卒中予防

5 脳の老化を防ぐ

6 血圧の低下

7 骨折の予防

8 加齢による「体力低下」の防止

9 乳ガン術後の腕も腫れを軽減

10 気持ちを強くし「うつ」を改善

(筋肉運動のやり方)

1 ウオーキング

2 スクワット

3 腹筋運動

(入浴の効能)熱い湯とぬるめの湯では効能が違う

1 温熱作用

2 皮膚の汚れをとる作用

3 静水圧の効果

4 浮力の効果

5 免疫能の促進

6 内分泌(ホルモン)臓器の働きの促進

7 線溶能が高まる 血栓を溶かす酵素プラスミンが増える

8 快感ホルモンβエンドルフィンの分泌が高まる

9 ガン予防

10 糖尿病の予防・改善

(サウナ浴の効能)

1 温熱刺激

2 大量の発汗

3 甲状腺の働きをよくする

5HSP(熱ショック・タンパク質)を増加させる

(熟睡のコツ)痛んだ細胞・組織などが成長ホルモンやHSPの刺激や働きにより修復される。

1 早寝・早起きを心がける

2 運動

3 入浴

4 生姜風呂、ニンニク風呂、塩風呂に入る

5 肝臓を暖める

6 頭寒足熱を心がける

7 シソの葉とネギのスープを飲む

8 シソの葉生姜湯を飲む

9 玉ネギか生姜を枕元に置く

10 房事

11 アルコール 日本酒、赤ワイン、梅酒の熱燗

南和友「解病~病気から解放される生き方」(マネgメント パブリッシュング)

(自分の処し方)

あなたの身体はあなた自身を生かすためにあらゆる方法で働いています。医療も日々進歩しています。

しかし、当たり前のことですが、身体に良い生活を送らないかぎり健康は維持できません。医療の現状を理解していなければ自分の身を守ることはできません。

身体任せでなく、医者任せでなく、しっかりした知識を身にけて自分の処し方を知り、病気から解放される生き方を実現していただきたいのです。

(病気にならないためのチェックリスト)

1 生活習慣についてのチェック(数が多いほど身体によい)

早寝、早起きをしている

夜遅くには食事を摂らない

スポーツを定期的にしている

定期的に長期休暇を取っている

仕事以外の趣味を持っている

肥満の傾向はない

暴飲暴食をしていない

2 心臓についてのチェック(数が多いほど心臓病のリスクが高い)

いつも脈が速い

少し動くだけで脈が上がりなかなか下がらない

血圧が高い

寒いときに胸がきゅっと締め付けられる

めまいや失神をすることがある

手足がいつも冷たい

労作時に胸が痛む

背中に鈍痛やさすような痛みが走る

鶴見隆史「「酵素」が免疫力を上げる」(永岡書店

(酵素なしでは生きられない)

私たちの体の中には、必ず酵素が存在します。なぜなら酵素がないと生きていけないから。食べたものをエネルギーに変えるのも酵素。呼吸をしたり、手足を動かしたり、臓器をきちんと働かせたり、物事を考えたり、老廃物を体外に排出したりするのも、酵素の力がないとできません。私たちを生かすありとあらゆる力の源が、酵素なのです。

けれど、残念なことに、体内に存在している酵素には限りがあります。年を取り、使えば使うほど酵素は目減りしてしまうのです。だから、常に新しい酵素を補ってやる必要があります。そしてできる限り、酵素の無駄遣いをやめなくてはなりません。それを知らないまま生活し、酵素が不足している状態を続けていると、免疫力が低下し、体の不調にとどまらず、がんなど、さまざまな深刻な病気を引き起こす可能性が高くなります。

常に体に疲れがたまっている。からだのどこかしらが痛い、快弁でない、体が冷えるなどという不調はもちろん、糖尿病や肥満、高血圧など生活習慣病やメタボリック症候群が心配だとしたら、酵素をしっかりとチャージする必要があります。

(免疫力を上げる酵素生活 七つの約束)

1 食事は生野菜から 最初に酵素を胃に入れておく

2 朝食は生野菜や果物 酵素不足を防ぐ

3 食物繊維を摂る 海草やキノコ類、ごぼう、さつまいも

4 体を温める 冷房に注意 下半身浴

5 少食にする 腹六分目 ときには断食 酵素の節約

6 良質な睡眠 酵素の量産

7 活性酸素を除去 ストレス、喫煙、お酒の飲みすぎ、睡眠不足などで活性酸素を増殖 酵素不足に拍車

佐藤ミヨ子監修「高血圧の予防と改善に役立つおいしい食べ物」(同文書院)

(死亡原因)

日本人の死亡原因は、1位悪性新生物(がん)、2位心疾患、3位脳血管疾患であり、これがが全死因の約60㌫を占めています。そのうち2位、3位の心疾患や脳血管疾患は、血管の病気であり、高血圧と密接な関係があります。それぞれの疾患の早期から血圧をコントロールすることにより、予防や病気の進行、合併症などを抑制することが可能とされています。

(高血圧になりやすい人)

1 こってり、濃い味が好き

2 肥満気味

3 運動が嫌い

4 酒、たばこが大好き

5 ストレスをためやすい

6 女性は閉経後要注意

(血圧を下げる食習慣)

1 食塩を制限する

2 脂肪分の多い食べ物を控える

3 野菜と海藻を毎日食べる

4 水分を積極的にとる

5 積極的にとりたい栄養素

カリウム、カルシウム、マグネシウム、DHA,IPA,ビタミンC、ビタミンE,ファイトケミカル

(外食の注意点)

1 外食は食塩過多

2 外食の中心は和食に

3 丼物はなるべく避ける

4 加工食品の食塩に要注意

5 汁物は、具だけを食べること

(高血圧を予防・改善する食品)

1 そば

2 あじ、いわし、さば、さんま、まぐろ、いか、たこ

3 こまつな、ほうれんそう、アスパラガス、トマト、ピーマン、ブロッコリー、にんじん、かぼちゃ、たまねぎ、にんにく、だいこん、れんこん、ごぼう、じゃがいも

4 こんにゃく、豆腐、納豆

5 しいたけ、きのこ類、海藻類

6 りんご、グレープフルーツ、バナナ、腫実類

7 牛乳、緑茶、酢

石井直方「筋肉革命」(講談社)

(健康寿命を縮める3つの大敵)

1 ロコモティブシンドローム(運動器症候群)(骨や筋肉、関節などの衰えや障害によって「立つ」「歩く」が難しくなる)にならない 49歳以上のロコモまたはその予備軍は、全国に4700万人。40歳以上の男性の84%、女性の79%。

2 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)にならない

3 認知症にならない

これらの問題を根本的に解決するには

「筋肉を鍛え維持し、増やしていくこと」

(筋トレでホルモン分泌)

1 アドレナリン 70歳以上でも分泌

2 成長ホルモン アンチエイジング効果

3 性ホルモン 寝たきりや更年期障害を予防

(スロートレーニング)

軽い負荷(最大筋力の50%程度の負荷)で、短時間で筋肉を鍛えることが出来る。ポイントは、「筋肉にゆっくり長く負荷をかける」ところにある。

また、「関節を曲げきらない、伸ばしきらない」のが基本。

呼吸法は「しゃがむ」や「下ろす」動作のとき 息を吸う

「立ち上がる」や「持ち上げる」とき 息を吐く

ウオームアップ ニーアップ運動

基本型

スクワット スタンダード すもう スプリット

ヒップリフト

仰向け足踏み

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