資料4 レクトレ関連KSKモデル 2013 2.11 (長文)
2013年4月2日 by KISK事務局
「レクトレ」資料4
レクトレ関連KSKモデル 「自立ポテンシャル強化法」 2013・02・11
参考資料
(目次)
第1 グループ 背骨の矯正など 「レクトレ」効果測定
第2 グループ 筋力の強化
第3 運動療法 認知症
第4 食事・栄養
第5 睡眠・休養
第6 五感療法
第7 気力増強法
第8 生活習慣まとめ
第1グループ 背骨の矯正など 「レクトレ」効果測定
ど
<KISK式脊椎復元体操>
1 脊椎(脊柱・背骨・首から腰・尻まで)の歪みが万病の元。
2 脊椎から各臓器に神経が張り巡らされている。脊椎の歪みが神経の伝達異常を惹き起こす。例えば第0目の椎骨の歪みは心臓不整脈。
(脊柱)上下32~34の椎骨の連鎖(「だるま落とし」に類似)
頚椎 7個
胸椎 12
腰椎 5
仙椎 5
尾椎 3~5
3 脊椎の歪みは人間の宿命。進化のズレと生活習慣。
4 人類は直立歩行により大脳を発達させたが、人体は未だ直立歩行向けに十分進化していない。重い頭を支えきれていない。
5 生活習慣による動作の偏りが脊椎の歪みをもたらす。例えば右利きまたは左利きの食事、電話、筆記、パソコン、車の運転など。右または左側からだけの介護、看護、治療は腰痛の元、職業病。通常、首の歪みから来る。膝の歪みも首の歪みに由ることが多い。
6 脊椎の歪みの点検。
(1)直立して足を曲げないで両手指先を床に着ける。深く着いた方が歪みは少ない。
(2)背後から背椎を指でなぞり凹凸や湾曲を点検する。異常個所に繋がる臓器に異常を惹き起こす。
7 脊椎の歪みの是正。
脊椎は曲げて回すと復元する原理・メカニズムの応用。曲げないと是正されない。普通の体操では復元効果は出ない。
(第1)脊椎復元体操その1(直立)(思いついた時に実行)
(事前に)体を直立後、両手指先を床に着ける。着き具合を確認。
1 首倒し運動
(1) 首を前に倒し顎で胸を左右に擦る。10回。以下同じ。
(2) 首を後ろに倒し首を回す。顔を上向きで両横に交互に振る。
(3) 首を右に倒し耳で肩を擦る(気持ち)。両肩を上げない。
(4) 首を左に倒し右と同様に。
2 背骨曲げ運動
(1) 背骨を前に湾曲させ、顔は床を向き両肩を左右交互に回す。10回。以下同じ。腰は回さないこと。
(2) 背骨を後に湾曲させ、お腹を上にして両肩を左右交互に回す。
3 肘突き運動
(1) 両肘を曲げ、肘で背後を突く(肘鉄砲)。左右それぞれ10回。
(2) 右で突く時は左足重心、左で突く時は右足重心。
(事後に)体を直立後、両手指先を床に着ける。着き具合の変化を確認。
(第2)脊椎復元体操その2(金魚運動)
(1)就寝時・起床時に仰向けに寝て行う。
(2)両手を頭の下に組む。頭を固定。
(3)両足首・踵を固定する(感じ)。
(4)腰を前後左右に捩りながら激しく振る。1分間。
(5)背骨がボキボキ音を出すように。
<運動器の障害>(ロコモチャレンジ推進協議会「「ロコモティブシンドローム」」
(運動器の障害)は要介護・要介護支援の第1位>
骨折・転倒、関節疾患、脊髄損傷など運動器の障害が要支援・要介護のトップです。
運動器の障害25%、脳血管障害22%、認知症15%、衰弱14%、その他26%
ロコモの原因は何でしょうか
「バランス能力の低下」
「筋力の低下」
「骨や関節の病気」
これが三つの大きな原因です。
“ロコトレ”でロコモ対策!
1 開眼片足立ち 左右1分間ずつ1日3回行いましょう。
2 スクワット 深呼吸するペースで5・6回繰り返します。1日3回行いましょう。
<レーニング効果測定機器>
「てんとう虫テスト」(第一学習社)
「心身バランス計」(国際介護予防センター)
*「先端的測定機器」については、KSKで装備して利用の便宜を
第2グループ 筋力の強化
<筋肉トレーニング>(石井直方「筋肉革命」(講談社))
「病気や怪我・認知症・寝たきりなどによって、介護が必要になってしまう期間は、どのくらいあるでしょう?なんと、平均で「男性は約6年」「女性は約8年」もあります。。これは人生の約1割。つまり、私たちは人生の最後の1割を、誰かの力に頼らなければ生きていけないということなのです。」
「このような介護が必要な状態にならず、長く健康でいるためには、ちょっとした努力をすることをお勧めそます。それは「筋肉を鍛え維持し、増やしていく努力」です。・・・」
「私はこれまで、筋肉の持つ役割や筋肉を効率よく鍛える方法などを研究してきました。・・・こうした研究の成果や経験を盛り込んだ「スロートレーニング」であれば、週に2回、10分から15分ほど行うだけで効果的に筋肉を鍛えることができます。」
「なぜ「筋肉」が、人生を長く楽しむための重要な鍵を握るのか?その理由は大きく3つあります。」
「一つ目の理由は、寝たきりになるのを防いでくれるからです。・・・」
「二つ目の》理由は、筋肉はたくさんの脂肪を燃やしてくれるからです。・・・」
「最後の理由は、筋肉が脳を刺激してくれるからです。最近の研究では、筋肉自体が脳に信号を送り、脳を動かす仕組があることが分かってきています。また、筋肉を使って活発に活動することは、認知症の予防につながると期待されています。・・・」
「このほかにも筋肉を使うことで、加齢によって分泌量が減っていく、成長ホルモンやアドレナリン、性ホルモンが分泌されることが分かっています。成長ホルモンやアドレナリンは脂肪を分解し、若々しさを維持する効果が、性ホルモンには骨粗しょう症を予防する効果があり、老化の速度を遅らせるアンチエイジング効果も期待されています。・・・」
「では、筋トレはいつ始めればいいのか?筋トレに手遅れはありません。これまでのけんきゅうでは,90歳以上になっても、トレーニングによって筋力がアップすることが報告されています。・・・」しかもスロートレーニングは、小さな負荷で効果が出るため、高齢の方にも安心して続けていただくことができます。」
「スロートレーニング1 スタンダードスクワット」
1 両足を肩幅くらいに広げて立ち、両手を真っ直ぐ体の前に伸ばす。中腰になりつま先を外側にそれぞれ30度くらい開く。
2 椅子に腰掛けるイメージでお知りをやや後に引きながら、ゆっくりと4秒ほどかけて、膝が90度になるくらいまで腰を下ろす。
3 ゆっくり4秒ほどかけて膝を伸ばし、立ち上がる。このよき完全に伸ばしきらない段階で、2~3の動作を繰り返す。
<中高年向け筋トレ>(周東寛「60歳からはじめる 寝たきりにならない超簡単 筋力づくり」コスモ21)
足腰の筋肉全体を鍛える「中腰スクワット」
太腿の筋肉を鍛える「仮想ボール蹴り運動」
下半身の関節筋肉を鍛える「中腰歩き運動」
膝の筋肉を鍛える「中高年向き膝の屈伸運動」
骨盤周辺の筋肉を鍛えて腰痛を防ぐ「ゴキブリ体操」(仰向けに寝て手足でもがく)
ふくらはぎの筋肉の筋肉をつける「つま先立ち運動」
体の軸を安定させ、歩く力を強化する「片足立ち運動」
腰に負担をかけず腹筋を鍛える「中高年向け腹筋運動」
腕の筋肉を鍛える「中高年向き腕立て伏せ運動」
「体に合った運動はいい睡眠につながる」
「運動をすると、血行がよくなり体の末端にまで酸素と栄養が行き渡り、すべての臓器が活発に活動するようになります。こうした臓器の運動も夜の質のよい睡眠を促してくれます。・・・
疲労回復だけでなく、眠りにはたくさんの健康効果があります。
睡眠中に昼間の高い血圧で傷ついた血管が修復され、補強されます。
栄養の吸収も、昼間より夜眠っているときの方が活発です。
皮膚の細胞代謝も夜の間に行われます。
睡眠中に副交感神経が活発となり、心身の緊張をほぐしてくれます。
体内に侵入した病原菌やガン細胞などを排除する免疫機能が高まるのも睡眠中です。
睡眠中に活発に分泌される成長ホルモンは、老化を防ぐためにも必要です。」
「中高年の体には、酸素の消費量が急激に高まらず、心臓への負担も小さいゆったりとした軽い運動が向いている。」
「健康な自分の姿をイメージしながら運動すること」「それによって運動効果は何十倍にもなる」「一種の自律訓練法です。」「心の持ち方によって、分泌される脳内ホルモンの種類は違ってきます。プラスのイメージを持ちながら運動していると、脳内ホルモンが自律神経のバランスを整え、免疫力・自然治癒力が高まり、病気になりにくくなります。」
「体の動きをよくする15の習慣」
1 1日1・2分以上まとまった運動をする。
2 朝起きるとき布団の中で手足を動かして刺激する。
3 起床後はゆったりとした動きで体をほぐす。
4 足、特に足裏のマッサージで歩ける体づくり
5 足に合った靴を選ぶ・
6 目や耳の健康に注意を払う。
7 風呂には毎日入る。
8 夜寝る前に歯磨きとうがいをする。
9 朝、歯を磨いてから一杯の水を飲む。
10 毎日の排便を習慣にする。
11 好きな食べ物は4割カットする。
12 1日に一度は精神集中できる時間を持つ。
13 社交的な生活を送る。
14 夕飯は腹8分目で睡眠前3時間前までに食べ終わる。
15 生活リズムを安定させる。(体内時計のリズムに合わせる)
<脳トレより筋トレ>(斉藤真嗣「体温を上げると健康になる」サンマーク出版)
「脳から筋肉への経路を鍛える。それは脳が指令をだしてから筋肉が反応するまでの速度を上げるトレーニングをするということです。
具体的にいえば、負荷は軽くていいので、自分の筋肉が発揮できる最大のスピードで筋肉を動かすということです。・・・
脳から筋肉への神経回路を鍛えるということは、筋肉のパフォーマンスを向上させると同時に、脳のパフォーマンスも上げるトレーニングになるのです。筋肉をつけるトレーニングをすることが、同時に脳トレになるということです。」
「アメリカでは・・・いまでは筋肉を鍛えることが、体にとっては体温アップにつながり、脳にとってはボケ防止になり、日常せいかつでは事故防止につながるという知識が、一般の人たちにも広く浸透してきています。」
第3グループ 運動療法 認知症
<理学療法・作業療法>(埼玉県立大学名誉教授・細田多穂「地域リハビリテーション学テキスト」南江堂)
「理学療法士は人の身体機能と動作機能、さらには生活機能まで及ぶ知識と技能をもつ専門職である。また、客観的な測定・計画の技術を有する触手である。理学療法士は地域リハビリテーションにおいて広範な役割を担うことができる。」
地域リハビリテーションにおいて理学療法士がかかわる範囲は、疾病・障害の予防と治療、機能の回復と再建、対象者が生活に適応するための支援、対象者が円滑に生活することへの支援である。」
「従来より「リハビリテーション=機能回復訓練」のように誤認されることが多いが、リハビリテーションは三次予防として、疾病予防に関連する公衆衛生活動の一面も有する。近年では介護予防に代表されるように、保健制度以外でも予防に関連する施策は増加し、地域リハビリテーションの分野においてもその重要性は増している。したがって、地域リハビリテーションにおける「制度」を考える上では、もともとリハビリテーションとは「予防」の概念を有していること、その対象は個人だけではなく、自治体という地域全体であることを認識してこう必要がある。」
「医療の中では確固たる位置を得た理学療法(士)であるが、地域リハビリテーションやケアの場面で、我々の仕事が市民に豊な安心感を提供できるようになるためには、今一歩の努力が必要である。そして、その努力は、単に理学療法士の職域拡大や地位向上にとどまるものではなく、広く国民の福祉に寄与するためであるという覚悟も必要である。」
「地域リハビリテーションは「多くの職種が連携して遂行する」ということが最も重要である。多くの制度の中で、多種多様な職種が連携して地域リハビリテーションが行われており、・・・」
「日本作業療法協会によると、「作業療法士とは、精神または身体に障害のある者、またはそれが予測される者に対して、その主体的な活動の獲得をはかるため、諸機能の回復・維持および開発を促す作業活動を用いて行う治療・指導・援助を行うこと」である。「作業活動」とは日常活動の諸動作や仕事、遊びなどの人間の生活全般にかかわるさまざまな活動のことである。そのために作業療法士は、人間として生活を継続させるうえで必要な活動について分析し、問題点を把握し、それに対してアプローチする。」
「理学療法士と同様に、地域リハビリテーションに広くかかわっている。」
<高齢者向け「転倒リスク」判定テスト>(第一学習社「天道虫テスト」)
村永信吾(亀田メディカルセンター・リハビリテーション事業管理部長)
「本テストは、高齢者の寝たきりの原因となる転倒リスクを推定し、利用される方が積極的に寝たきり予防に取り組んでいただくための「気づきとやる気を引き出すためのテスト」を目指して約1,000名の測定データを元に開発しました。・・・測定結果は、書く測定で得られた結果から、矛能力レベルを年齢に変換した「推定歩行年齢」で表現しました。」
「判定に必要なテストはこの4種目だけ」
1 立ち上がりテスト 脚力を評価します。
40cm,30cm,20cm,10cm,の高さの台に座り、手を胸に組み、両足・片足で立ち上がるテストです。
立ち上がることが可能な台の高さ、から脚力を推定することを目的としています。
2 ステップテスト 歩幅を評価します。
スタートラインから2歩大股で歩き、その2歩の長さを測定するテストです。
最大歩幅(cm)と身長の比(cm)の比(2ステップ値)から、歩行能力を推定することを目的とします。
3 立ち歩きテスト 歩行安定性を評価します。
椅子に座った状態から立ち上がり、目印を回って帰ってきて座るまでの時間を計測するテストです。
4 手伸ばしテスト バランスを評価します。
まっすぐ立った姿勢から手を伸ばしたまま体を前に倒していき、その移動の距離を測定するテストです。
まっすぐ立った姿勢で手を突き出し、バランスを崩さずに体を倒すことのできる距離からバランス能力を評価することを目的としています。
「ロコチェック」
「ロコモティブシンドローム」(運動器症候群)運動器の傷害による要介護の状態や介護リスクの高い状態を表す言葉(2010年・日本生計外科学会)
ロコチェックで思いあたることはありますか?
1 片足立ちで靴下がはけない
2 家の中でつまづいたり滑ったりする
3 階段を上がるのに手すりが必要である
4 横断歩道を青信号で渡りきれない
5 15分ぐらい続けて歩けない
6 2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である(1リットルの牛乳パック2個程度)
7 家のやや重い仕事が困難である(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)
以上のうち「ひとつでも当てはまれば、ロコモの心配があります。今日からロコモーションテレーニング(ロコトレ)を始めましょう」(日本整形外科学会パンフレット)
(認知症)
<認知症の傾向>(日本認知症予防学会理事長・浦上克哉「認知症は怖くない」JAF MATE
社)
「認知症早期発見のチェック」以前と違ってもんな症状が目に付くようになれば、認知症の疑いがあえる。
(もの忘れ)
つい最近のことを忘れるようになった
時間や曜日をよく尋ねるようになった
同じことばかり言うようになった
財布や免許証などをよく探しまわるようになった
約束の日時や場所をよく忘れるようになった
(行動の変化)
計算ができなくなった
買い物で必要なものを買わなかったり、必要でないものを買ったりする
料理の段取り悪くなり、味付けが変わった
あまり外出をしなくなった
予定の時間に合わせて準備ができなくなった
同時に二つのことが処理できなくなった
身だしなみや部屋の汚れを構わなくなった
テレビやエアコンの操作ができなくなった
(性格の変化)
些細なことで尾イライラしたり怒りっぽくなった
失敗を認めず、人のせいにするようになった
失くしたものを「盗まれた」と言い、人を疑うようになった。
一人でいるとさびしがったり、不安がるようになった
「認知症の評価」
私たち鳥取大学のグループでは、3~5分で検査できる「もの忘れスクリーニング(ふるい分け)検査」(別名「浦上式簡易スクリーニング」)を開発しました。また、この内容をタッチパネル式のコンピューターで検査できるようにしました。この機器を「物忘れ相談プログラム(MSP)と呼びます。さらに、アルツハイマー型認知症の評価法として世界で一般的に使われている「ADAS」(エーダス)を一部改編して、タッチパネル式コンピューターに組み込んだ検査機器を開発しました。これを「TDAS(ティーダス)」と呼んでいます。・・・
このMSPやTDASはあくまで認知症の可能性を探るスクリーニング検査です。しかし、これらの機器が病院や公共施設のロビーなどに置かれるようになれば、認知症のチェックがしやすくなります。その結果を本人や家族が知り、活用することで、認知症の早期発見と予防のチャンスが広がるのではと期待しています。
「認知症の疑いのある運転の変化」
(アルツハイマー型の疑い)
車をぶっつけたり、こすったりすることが増えた。
車庫入れができなくなったり、斜めに止めるようになった
(レピー小体型の疑い)(パーキンソン症状)
駐車スペースに真っ直ぐ止めたつもりで、大きく曲がるようになった
(前頭側頭型の疑い)(前頭葉の障害)
赤信号を無視するなど、交通ルールを守ろうとしなくなった
(軽度の認知症の疑い)
車のキーのおき場所をよく忘れるようになった
走ったことのあるルートなのに迷うことだある
(中等度以上の認知症の疑い)
前進とバックのAT操作を間違えて壁にぶつかった
ウインカーの操作で左右を間違えるようになった
ワイパーやライトなどのスイッチの使い方が分らなくなった
近所の通り慣れた道をよく間違えるようになった
よく行く目的地までのルートを思い出せなくなった
極端に低速で走り、後続車から注意されても気にしなくなった
右に寄ったり左に寄ったりして、道路の中央を走れなくなった
歩行者や右折時の対向車をよく見落とすようになった
運転中、自分がどこにいるか、突然分らなくなった」・・・
「ドライブレコーダー」
高齢ドライバーの逆走事故などが、ニュースになっています。そのような中、家族や身近に、高齢者や認知症予備群ドライバーがいる方は、その運転が大丈夫なのか、とても気になっていると思います。かといって、常に同乗するわけにもいけません。また、注意してもいやがられるだけということもよくあります。
そんなときに、利用できるのがドライブレコーダーです。これは運転中の事故の際の映像を自動的に記録したり、常時記録し続ける装置です。このドライブレコーダーを、「もらい事故ということもあるし、付けておくと安心ですよ」と説明し、運転が気になる方の車に取り付けておけば、定期的に運転チェックができます。」
「認知症を予防する生活習慣改善のポイント」
適度の運動をする
過度のストレスを溜めない
たばこを吸わない
お酒を飲みすぎない
食生活を見直す
なるべく多くの種類の食品を食べ、栄養バランスを整える
腹八分目にして食べ過ぎない
食塩、糖質を取り過ぎない
脂っぽい食事を避け、魚介類と野菜を多く食べる
肉類も食べ、バランスよく栄養をとることが大切
「鳥取県琴浦町の例」
「認知症に対する正しい理解の普及・啓発と、早期発見、予防のために、鳥取県琴浦町では、浦上医師の協力のもと、認知症の検診と予防教室を組み合わせた先進的な取り組みを進めています。・・・
予防教室では、頭と体の体操、レクリエーションなどを一定期間か開催し、参加後の効果をMSPとTDSで検査します。・・・
当初は週1回、3ヶ月コースで開催。k0おの当時のTDSによる検査では、予防教室による明らかな認知機能の改善効果が出ています。しかも、3年後の調査結果でも改善効果が持続していました。」
<脳フィットネス><繰り返しで記憶力アップ>(2013・02・19日経・日曜版)
「適度な運動は心や体のリラックスだけでなく脳の働きの活発化にも効果的なことが最近の研究で判明、「脳フィットネス」と呼ばれる方法も注目されている。」「健康によいとして増えている自転車通勤。道がすいている所では力強くこぎ、赤信号で一服――。筑波大学体育系の征矢英昭教授によると、こうした「インターバル運動」と呼ばれる短時間の高強度運動の繰り返しは脳の活性化に役立つ。脳フィットネスの好例だ。」
「征矢教授らはネズミを使って中・高強度の運動を試した。・・・神経細胞の成長や働きに変化が現れた。記憶を担う海馬で新たな神経細胞の生成が促され、ネズミの空間人知力が高まった。」
「征矢教授は自転車のほかに、なわとび、水泳、登山などを勧める。」
「周囲の人との交流、楽しい気分などは運動が脳に及ぼす効果を高める。征矢教授は高齢者や体力のない人なども楽しく続けられるよう、足踏みなどをベースに腰振りと手の開閉を組み合わせた「フリフリグッパー」運動を考案。高齢者の運動集会で取り入れ、1年後には参加者の多くで記憶力テストの成績が上がった。」
<運動と脳>(Newsweek April9,2007)
「我々はエクササイズが身体に良いことを知っている。しかし、最新の研究は、それはまた、我々をより賢くし、そして乳ガンやアルツハイマー病との闘いを助けてくれることわ示している。」
<脳を鍛えるには運動しかない><最新科学でわかった脳細胞の増やし方>(ジョン・J・レイティ・ハーバード大学医学部准教授「脳を鍛えるには運動しかない」NHK出版)
(運動と血流)
「運動で爽快な気分になるのは、心臓から血液がさかんに送り出され、脳がベストの状態になるからなのだ。」「運動が脳にもたらすそのような効果は、体への効果よりはるかに重要で、魅力的だ。筋力や心肺機能を高めることは、むしろ運動の副次的効果にすぎない。」
(動くことが人類の本性)
「人類の脳の回路には、食物と体の活動と学習とのつながりがもともと組み込まれているのだ。・・・わたしたちは、もはや狩りも採集もしていない。そこに問題がある。動くことの少ない現代の生活は人間本来の性質を壊し、人類という腫の存続を根底から脅かしている。・・・ほとんどだれも気づいていないのは、動かない生活は脳も殺してしまうということだ。実際に脳は縮んでいくのである。」
(心と体は別ものでない)
「現代の文化は心と体を別もののように扱っているが、わたしはそれをふたたび結び付けたいと思っている。・・・この五年だけでも、精神科学の分野では重要な発見が相次ぎ、体と心の生物学的な結びつきを示す、驚くような絵が浮かび上がってきた。・・・脳を最高の状態に保つには、体を精一杯はたらかせなければならない。」
(神経科学物質と脳の物理的構造)
「運動をすれば神経化学物質がつぎつぎと放出されて・・・脳の基礎構造を物理的に強くできること、そういったことをほとんどの人は知らないのだ。実際のところ脳は筋肉と同じで、使えば育つし、使わなければ萎縮してしまう。脳のニューロンは、枝先の「葉」を通じて互いに結びついている。運動をすると、これらの枝が成長し、新しい芽がたくさん出てきて、脳の機能がその根源から強化される。
(運動を生活の中に)
「わたしが願うのは、運動が脳の働きをどれだけ向上させるかを多くの人が知り、それをモチベーションとして積極的に運動を生活に取り入れるようになることだ。もっとも、それを義務だと思ってほしくない。運動はもちろんするべきなのだが、無理強いするつもりはない。(おそらく、そんなことをしても無駄だ。ラットの実験により強制された運動では自発的な運動ほどの効果が出ないことがわかっている)。運動をしたいと心から思えるようになれば、そのとき、あなたは違う未来へ向かう道を歩み始めている。それは生き残る道ではなく、成長するための道なのだ。」
「わたしが目指すのは、運動と脳をつなぐ驚きに満ちた科学をわかりやすい言葉で語り、それが人間の生活にどのような形で現れることを示すことだ。そして、運動が認知能力と心の健康に強い影響力をもっているという認識を確かなものにしたい。運動はほとんどの精神の問題にとって最高の治療法なのだ。」
<脳と体のつながり>(ダニエル・G・エイメン「健康は脳が99%決める」イースト・プレス)
体を動かすことは、脳の機能を活性化し、体を若々しく見えるように胃叙位するために、あなたができる最も大切なことdふぁ・あなたが6歳であろうと、96歳であろうと、運動は若さの源のような役割を果たす。
運動だけが脳を鍛える!
運動は「脳力」を高めるための特効薬!
運動は、脳に対して天然の特効薬 血液を体中に送り出す心臓の能力を高め、それによって脳への血流を増やすため、酸素やブドウ糖や栄養素が脳により多く供給され、脳の機能すべてが活性化するのだ。・・・
運動が新しい脳細胞の成長を促す
運動は認識能力を高める
運動は気分を爽快にする
運動はうつ病を緩和する
<脳の可塑的変化>(大筑立志ほか「姿勢の脳・神経科学」市村出版)
「1996年にNudoは、人工的に脳梗塞を起こしたリスザルの手指が訓練(リハビリテーション)によって機能回復が起こるのは、脳の可塑的な変化によることを確認した。さらに、Miyaiらは、金赤外線を用いて成人脳卒中患者においても同様に脳に可塑的な変化が起こり、脳卒中患者の運動機能が回復することを発表している。これらの研究からリハビリテーション治療は、残された機能を使っての日常生活活動の再獲得というネガティブな時代から麻痺側を積極的に使った神経回路の再構築を追及するポジティブな治療体系に変わってきている。」
<姿勢と運動の脳・神経科学>(大築立志・東京大学名誉教授)(2012・06・23 理学療法士講習会)
(スキルトレーニングによる脳の構造変化)
「手指訓練で脳の訓練指領域の拡張」
「バランスボード・トレーニング(週1回45分×6週間)によって脳の前頭野灰白質体積増加」
「運動による脳機能障害の治療」
「普段よく運動する人は認知障害、認知症、アルツハイマー病、不安・パニック症候群、うつ病、ADHD(注意欠陥・多動性障害)、依存症になりにくい」
(運動による知的能力の改善」
「有酸素運動能力と学力には正の相関関係がある。」
「運動は記憶力を向上させる」「運動は脳の海馬のBDNF産生を増強する。」
<老年者の歩行の特徴>(大筑立志ほか「姿勢の脳・神経科学」市村出版)
「老年者は動作そのものが遅く、歩行速度は加齢に伴い低下する。自由歩行では50歳代から、最大速度歩行では60歳代から低下が著明と成る、その理由としては歩幅(stepe)と歩行率(単位時間の歩数)の減少があげられるが、とくに歩幅の減少の影響が大きい。その原因は下肢筋力の低下、骨盤の水平回転量(骨盤歩)の減少、下肢所関節の可動域の減少などである。・・・同時に、老年者では視覚や聴力、平衡感覚、全身の筋力の衰えがあり、これらも歩行の不安定さに大きく影響する。」
「老年者のバランス障害」「立位時の重心の移動量を測定すると、20~40代がもっとも安定しており、年齢が高くなると動揺が大きくなり、からだのバランスを保持する能力が加齢の早期から低下していく。姿勢変化に対する重心動揺距離も加齢とともに徐々に大きくなり、片足立位保持時間は短縮する。このように高齢になるに従って、姿勢変化に伴う重心動揺が大きくなり、狭い範囲でしか立位姿勢を保てなくなる。これらは高齢者での歩容の変化や転倒を起こしやすいことを示している。・・・老化によるバランス障害は、さまざまな感覚情報量の不足、統合する中枢神経系の機能低下、筋出力の障害などが総合的に関連した障害である。」
<うつと運動>(岐阜大学大学院医学系研究科精神病理学分野教授「体力科学第62巻」)
「運動の抗うつ効果の科学的裏づけはあるのでしょうか。まだ研究半ばでありますが、運動が脳内の様々な物質に変化を与えることは知られています。具体的には、うつ病の際に低下する脳由来神経栄養因子(BDNF)が運動によって増え、それによって、神経細胞の新生や血管新生が促進されると考えられています。つまり、運動によって脳内の神経細胞や血管が新しくでき、それによって脳の機能不全であるうつ状態が改善されるのです。」
<認知症の進行症状>(神津健一「認知症の予防と改善」ぶんぶん書房)
認知症はその程度の度合いによって次の三つに分けられます。
1 軽度認知症の症状
(1)二つ以上の仕事を並行してできない。
(2) 無気力、實表情、無感動になる。
(3)同じことを何度も繰り返し話したり、聞いたりする。
(4)ぼんやりしていることが多い。
2 中度認知症の症状
(1) 日付があやふやになる。
(2) 料理の味付けが変になる。(味覚が乏しくなる)
(3) 簡単な計算ができない。
(4) 指示されたことができない。(身の回りのことはできるが、家庭内でもはっきり支障が出てくる)
3 重度認知症の症状
(1) 食べたことをすぐ忘れる
(2) 排尿や排便を失敗する
(3) 家庭における家族の顔や名前、人間関係まで分らなくなる
(4) 昼と無く、夜となく徘徊する
<脳が若返る>(久保田競「頭のいい人は よく歩く!40歳からでも遅くない!脳が若返る生き方」ブックマン社)
「脳力低下の危険度チェック
次の項目の中から、最近当てはまるものにチェックをつけてみてください。2つ以上チェックがついた人は、今のままの生活を続けていると、脳はどんどん衰えていきます。すぐにでも生活習慣を改めましょう。
・ 顔はおもいうかぶのに名前を思い出せないことがある
・ 平坦な道でつまづくことがある
・ 整理整頓ができなくなっている
・ 何を食べるか考えるのが面倒なことが多い
・ 約束の時間や場所を忘れることがある
・ すぐ言葉が出てこなくて「あれあれ」と口にすることがある
・ 物覚えが悪くなった
・ オシャレをするのが面倒になった
・ 人と会うのが億劫になった
・ 動作が鈍くなってきた
・ 何をやろうとしていたか忘れることがある
・ 好奇心がなくなった
ワーキングメモリー(短期記憶)を鍛えるためには。「様々なことをい記憶するのが良い」とお話しましたが、「頭を使うことは苦手」という人のために、別の方法を・・・
その一つは、体を動かす方法です。ジョギングやエアロビクス、自転車などの有酸素運動は、最大酸素摂取量を増やして脳に酸素を送るため有効ですが、なかでもジョギングは、ワーキングメモリーの神経細胞やシナプスを増やす効果もあることが明らかになっています。
もう一つが、おいしいものを食べることです。「え、そんな簡単なこと?」と驚かれるかもしれませんが、これには、脳内物質のドーパミンの働きが関係しています。
脳の中で、「おいしい!」という喜びを感じると、脳幹の中の腹側被蓋野(VTA)と野ばれる
神経核が刺激を受けて、神経物質のドーパミンが分泌されます。ドーパミンは、その伝わった先の働きをよくする作用がある物質です。神経細胞(VTAニューロン)を通して側座核や前頭葉に伝わると、側座核では快感や満足感が生まれ、前頭葉ではワーキングメモリーの働きを良くします。また、ドーパミンた側座核を経て海馬にも伝わり、気オ苦慮行くがアップ、運動を司る運動野に達すると、スピード力や筋力を高め、運動前野では運動のスキルを向上させる効果をもたらします。」
(脳に効く理学療法)
「五つの運動」(理学療法士K氏の提案)
1 バランスボード(前後・左右・斜めに体重移動しながらバランスをとる)
2 タンデム(継ぎ足)歩行(床の一直線上を継ぎ足で歩く)
3 体軸スクワット(両手を握り突き出し上下しながら膝の屈伸)
4 イス漕ぎ運動(輪のあるイスを両足で漕ぎながら床の上を移動する)
5 ゴムバンド運動(片足または両足にゴムバンドを掛け、左右の手でそれぞれバンドの端を握り、足または腕を屈伸)
<前頭葉の活性化>(篠原菊紀「ボケない頭をつくる活脳体操」法研)
「活脳体操は、言葉の通り、脳を活性化させる体操のことdふぇす。
特に私たちの前頭葉(おでこ辺りの脳)を活性化させます。」「そのことを、脳の活動を
調べる装置(光トポグラフィー装置)で確かめた体操」です。
「活脳体操は、お年寄りでも無理なく取り組めます。家庭だけでなく、施設介護の現場でも取り入れることができる体操です。
活脳体操のねらいは、前頭葉を活性化させて、前頭葉に深く関連する力の維持・向上を目指すことにあります。」
「活脳体操の注意点
1 自然な呼吸で行いましょう
2 気持ちのよい動き方をしましょう
3 自分に合った強さで行いましょう」
「グーパー体操
ふとんの上で寝たままで
右手を上げて「パー」にします。
左手は下げたままで「グー」に。次は
右手を下げ「グー」、左手を上げ「パー」にしましょう」
「手」は、脳の運動野(すべての筋肉に直結し運動のコントロールに関与する部位) や体制感覚野(皮膚や体内の感覚受容器などからの情報に関与する部位)
で大きな部分を占めています。どこかわ動かそうとするとき、前頭運動野や補足運動野など運動の計画に関係する多くの部分が働きます。ですから、手のグーパー体操を行うと、脳の多くの部分を活性化させることができます。」
「ウインク」
「ふとんの上に仰向けになったまま、ウインクしてみましょう。
右目、左目、右目と、交互にウインクを。」
「ウインクをすると目の周りの筋肉を強く使うことになります。ニッコリせずにウインクというのも変ですから、口元の筋肉も使います。これらの筋肉を支配する神経は脳の奥につながっていますから、ウインクを繰り返せば脳全体を活性化することになります。笑うという行為自体が脳を活性化しますから、笑顔を引き出すウインクの効果は絶大です。」
「左右ひざ倒し」
「ふとんにあおむけになり、両足のひざを少し曲げて、ゆっくりと左側へ倒します。
3秒間たったら、今度はゆっくりと起こして、ゆっくりと右側へ倒します。」
「この運動でヒップから太ももの横、脇腹にかけて、ストレッチできます。
伸ばしていく部分に、意識を持っていくのが第一のコツです。意識を持っていくと。ヒップ、太もも、脇腹にあたる体制感覚野が活性化します。」
このほか、「スクワット」「大またウオーキング」「あやとり」「折り紙」「農作業」「園芸」「料理」など
<レクリエーション>(寺山久美子監修「レクリエーション」(社会参加を促す治療的レクリエーション)三輪書店)
「レクリエーション活動に関する技術では、例えば高齢者では一般的なものとして次のような活動内容に熟知していることが必要となる。
1-体操、運動ゲーム、軽いスポーツなどの身体活動
2―散歩、ピクニック、自然散策、旅行などの自然や脱日常感を楽しむ活動
3―グループゲームなどの室内ゲーム活動
4-歌唱、楽器演奏などの音楽活動
5-映画、ビデオ鑑賞など
6-日本の踊り12-楽しみを基盤に心身の健康を回復し・増進し、社会的承認が得られるあらゆる活動
、外国の踊りなどの舞踊活動
7-陶芸、折り紙、編み物などのクラフト活動
8―漬物作りなどクッキング活動
9-書道など芸術活動
10-俳句など文芸活動
11-ショッピング、おしゃべり、喫茶、幼児との交歓、パーティ参加などの社交活動
* 「心身機能活性運動療法を取り入れている施設では、どこでも利用者のみなさんが楽しそうで賑やかであり、その成果を挙げています。一見して何の根拠もなく理論もないように見えますが、実はこの療法が最も科学的で実効あるものと理解できるのです。
(認知症・うつ・脳卒中の改善)
<3ヶ月で笑った!立った!話した!歩いた!>(「小川真誠・NPO法人日本心身機能活性運動療法指導士会理事長「心身機能活性運動療法」コスモ21)
「20年で数万人が改善」(小川真誠)
「7人の医師・20の施設が証言 日本・海外の奇跡の改善45例を紹介」「中野区、出雲市、上海、香港、台湾・・・など海外・国内で実践」「「NHKワールド」で全世界へ放映」
<心身機能活性運動療法とは>(上記・小川著書)(内田徳郎・医学博士・医療法人社団・大徳会・大阿蘇病院理事長)
「心身機能活性運動療法は、動かなくなった、または動きが鈍くなった指・手を動かして逆に大脳を刺激しようとする考え方です。つまり、脳から指・手を動かそうとするのではなく、逆に指・手を他動的に刺激活動してその刺激が脊髄を通って脳に達し、大脳の神経細胞を活性化することによって、人の日常生活の活動を復活させようという考え方です。」
(新しい脳波技術で見る脳の活動性の変化)
<客観的評価が必要>(工藤千秋・くどうちあき脳神経外科クリニック院長・東京都脳脊髄研究所所長、臨床脳電位研究会事務局長)
「心身機能活性運動療法は主に下記のプログラムから成り立っています。
1(活性温熱療法)感覚・身体機能の改善(新しい脳波技術で見る脳の活動性の変化
2(心身体操)感覚・身体機能の改善
3(フィンガースポーツ運動)神経・身体機能の改善
4(フラハンド有酸素運動)神経・身体機能の改善
5(ゲーゴルゲーム運動療法)」精神・身体機能の改善
6(回想療法)言語・知的機能の改善
「この療法の中の「フィンガースポーツ」「フラハンド」体操の開発者は、ロスアンゼルス大学医学センター会長・スポーツ医学博士・エニー・バンデーグ博士ですが、博士から小川真誠が一任され、それをさらに研究を重ねてプログラム化し、成果につなげ今に至ります。」
「この療法を毎日正しく行えば3ヶ月で下記のような改善効果が期待できます。
1 血液循環がよくなる
2 呼吸、循環器系の機能が整う
3 代謝活動が盛んになる
4 毛細管が発達し弾力性のある血管が作られる
5 全身の筋肉を使い、各部の関節の稼働範囲が広くなる
6 疲労しにくい丈夫な身体が作れる
7 運動不足が解消でき、病気に負けない身体が作れる
8 精神的、肉体的ストレスを著しく緩和できる
9 情緒が安定し、安眠効果が増大する
10 体温調整が効率よく働くようになる
12 他人との交流が積極的になる
13 安心感をベースに「快」を感じ、やる気を起こし、生きがいを見出していく
という、脳の活性化に最適な流れを結果的に作ってくれるようです。」
「心身機能活性療法は、すでに多数の臨床的成果を挙げており、私のクリニックでの成
績でも、この療法への確かな手ごたえを感じています。」
「脳の活動性を脳波の波形から3D標準脳モデル上で色の変化として表現する新技術
NATが開発されてきました。これならば・・・リハビリテーションの前後で、脳の活動
性がどう変わったか理解でき益々トレーニングへの意欲が湧く源にもなります。」
(不老長寿の療法)
<「治す」ことを念頭に>(下津浦康裕・医療法人下津浦内科病院理事長)
認知症や精神薄弱の病気に対して、我々医療人は「治す」ということわ念頭に置いて患者様と接しているでしょうか?
実は、介護保険という立派な保険制度ができて、効率よく管理はされていますが、治すことを前提にしている制度だとは見受けられません。
心身機能活性運動療法は、人と人がコミュニケーションしながら機能を改善するプログラムです。このプログラムを効率よくやっていくことで、大きな成果を上げています。私達はОリングテストといって、人間そのものをセンサーにして医療をすることを目指しています。
心身機能活性運動療法で改善した患者さんの症例をОリングテストの指標で検証してみました。」
長寿遺伝子のテレメア、脳内神経伝達物アセチルコリンの増加。
逆に認知症の指標とされているβアミロイド、動脈硬化の指標であるTxB2、参加ストレスの指標である8-OH-dGの減少
とともに認知行動に大きな改善が認められました。
沖縄県、熊本県、福岡県、宮崎県、愛媛県、出雲市、三重県、岐阜県、長野県、神奈川県、東京都中野区の福祉施設、NPO法人、農協での改善事例多数。
JAあずみの(長野県安曇野市)
「平成21年10月、「心身機能活性運動療法指導士の会」が誕生」「平成19年、佐久総合病院より「いきいき問診」の提案あり、この問診を始めて3年を迎えたころ①運動機能の低下②口腔器機能の低下③認知症など、年を重ねるとともに機能低下の現状が見えてきました。」
「そこで、その改善策として、私がJA広島中央会で行っている心身機能活性運動療法の活動を導入することを提案しました。」そして「JA広島中央会の担当者に「認知症にならないために」というテーマのもとに講義をしていただきました。」
「やはり誰でも認知症になりたくない、健康で暮らしたい、健康なまま老いたいと思う人達20名が、心身機能活性運動療法指導士の資格を取ることになりました。」「それが、この会のスタートです。」
上海政府レベルで実践
「2004年3月の第1回「心身機能活性運動療法指導士講習会」が開催され中国で初めて2汚名の指導士が誕生。」
「2005年に上海市は、この療法の実践活動による成果を審査し、正式に上海市社会福利行業協会と「心身機能活性療法指導士養成」の協定を結びました。」
その後の実績を受け、2008年には、上海社会福利行業協会は上海市慈善基金会の「公益プロジェクト」の認定を受け、25万元の支援提供を受けました。
台湾での普及
1997年、台中松柏中心で開催された指導士養成講習会の成果は高尾県政府に認められ、その年の12月「心身機能活性運動療法指導士認定講習会」が高尾県政府鳳山区老人福祉センターで開催され、第1期生43名の指導士が誕生しました。
この指導士養成講習会は大変盛り上がり、高尾県政府として老人福祉センターで介護予防事業として積極的に取り入れられるきっかけとなりました。
その後、台北市政府衛生局、社会局などで「指導士認定講習会」を実施。
香港での普及
「香港では心身機能活性運動療法が2011年10月に正式にスタートしました。香港東華三院福利院「智圓全」で実施しています。」
「同「福利院」は病院5ヶ所、施設150ヶ所以上、大学、幼稚園など運営している香港では最も有名なグループです。」
「まず、12名の指導士を養成し、認知症、パーキンソン病などの人に実践しました。家族も指導士も一致して実践活動ができる状況になっています。」
「この療法を始めて「身体の機能、家族関係、人間関係などすべてが好循環になっていくことが分ります」
第4グループ 食事・栄養
<分子整合精神医学>(生田哲「心の病は食事で治す」PHP新書)
「脳は神経細胞の集まりであり、その一つ一つの神経細胞の内部では、電気信号
のかたちで情報が飛び交っている。しかし神経細胞の間は、化学物質である神経伝達物質が流れることで情報をつないでいる。つまり、脳内をかけめぐる伝達物質の種類と量によって“心”が決まるのである。伝達物質の種類と量のバランスがとれた状態が正常であり、バランスの崩れたインバランスの状態が異常で、心の病が発生する。
このバランスは薬によって回復することができるが、同じことは栄養素によってもできる。というのは、脳、神経細胞、伝達物質、細胞膜は、わたしたちが日頃食べる食物からできているからである。」
「心の病を、薬をできるだけ使わずに、正しい食生活、ビタミン、ミネラル、必須脂肪酸をうまく活用することで治す」のが「分子整合精神医学」である。
「うつ病のおもな原因の一つは、脳内の“カテコールアミン”の不足である。カテコールアミンとは、ノルアドレナリン、アドレナリン、ドーパミンのことで、脳内でフェニルアラニンやチロシンからつくられる。」
「フェニルアラニンとチロシンを多く含む食物は、肉類(鶏肉、牛肉、羊肉)、鰹節、タケノコ、牛乳、卵黄、ピーナッツ、アーモンド、バナナなどである。特にタケノコには、大量のチロシンが含まれている。」
<知的障害を改善することは可能>(鈴木昭平「子どもの脳がどんどん良くなる」KKロングセラーズ)
「近年、脳の改善のために必要な栄養素が、次々と明らかになってきました。特に脳内の血液の塊りを改善するのに有効なのが、EPA(エイコサペンタエン)です。EPAは主に背の青い魚などに多く含まれ、血流を促す効果の高いものです。」
「抗炎症効果のあるEPAが脳の炎症も解消できる。」
「さらにEPAには脳内に蓄積された重金属を排泄する力がある。」
「また、EPAによって血液の溜まりが取れるので、神経回路間のつながりが改善される。右脳と左脳がスムーズに連携できるようになります。さらには五感の鋭い知的障害児でもストレスに強くなり、やがては炎症そのものが起きにくくなる可能性があります。」
「神経伝達物質を増やして、脳の神経系を確保するために必要なのがレシチンです。レシチンは大豆に多く含まれています。ですから豆腐や納豆などの大豆製品をしっかり摂れば良いわけです。」
「神経伝達物質がうまく行くためには、もう一つ重要な作業があります。それは、神経伝達物質のアセチルコリンが出たときにうまくキャッチすることです。この働きを助けるのが糖類、糖タンパクなのです。これが出来ないと、神経伝達はうまくいきません。いくらアセチルコリンがやってきても、つかまえる働きが弱ければ伝わりません。」
「甘味は、黒糖やフラクト・オリゴ糖で摂るよう心がけてください。」
「基本は正しい食事、日本古来の伝統食に戻ろう。」
「EPAが多く含まれているのは小魚です。日本も昔は小魚をしっかり摂る食事をしていました。」
「日本古来の発酵食品である味噌や醤油は、腸を活性化するという素晴らしい働きがあります。超がきれいになると良い血液が出来るので、体温が上がって免疫力も上がるのです。」
「発芽玄米のパワー」「必ず発芽モードにしてから食べる」「玄米の中には他の動物に食べられないための防衛策として、フィチン酸やアブシンジン酸といった毒性の強い発芽抑制因子があります。そのため、玄米を十分水に漬けることで発芽のスイッチを入れてやり、毒性を消す必要があるのです。」
<「うつ病」の治し方>(宮島賢也「自分の「うつ」を治した精神科医の方法」河出書房新社>
「うつ病の改善には、何より、考え方を変えることが大事で、それによってうつ病が改善できます。・・・ですが、僕の場合、即効的に大きな変化が得られたのは食事でした。
ある食事法を実行したところ、まず、就寝中に目が覚めることがなく、朝すっきり目覚め、起きられるようになりました。そして、体調が良くなっていきました。体重がどんどん減っていき、それとともに体にエネルギーがみなぎるのを感じました。」
「体が健康になれば、心も安定してきます。東洋医学や日本の古くからの食事療法には、「心の不調や病気を体から治す」という発想があります。ですから、うつにかんしても、体から治すという発想ができます。その基本は食事です。」
「僕が行ったのは「ナチュラルハイジーン」という、アメリカで考案された食事法です。」「この原則は、じつにシンプルです。原則は「けんこうのために必要な条件を体に与え、体を傷つけるようなものを体に与えないことによって体の内外環境を清潔に保つ」そして、必要な条件として「新鮮な空気や水」「体の生理機能上ふさわしい食事」「十分な睡眠と休養」「適度な運動」「日光」「ストレスマネジメント」など生き物にとって生きていくための基本的な要素を挙げています。」
「ナチュラル・ハイジーンでは、体の245時間のサイクルで食事を考えるのが基本、1日を3つのサイクルに分けています。
1番目のサイクルは午前4時から正午までです。この時間帯は「体が主に排泄する作業」に集中しています。
2番目のサイクルは、正午から夜の8時までです。この時間帯は、「摂取のサイクル」であり、「体が主に必要な食べ物と栄養を取り入れること」に集中しています。」
3番目のサイクルは、午後8時から午前4時までです。この時間帯は、「体が日中に摂取した食物からの栄養を吸収し、それを活用」する「吸収のサイクル」です。
これらは、食べ方、排泄と深い関係を持っています。
消化は、体内で行われるプロセスの中で、もっともエネルギーを必要とするもので、運動や仕事で体を動かすよりも多くのエネルギーを消費そいています。
排泄のサイクルの間は、消化の負担を軽くすることが健康への近道になります。逆に、朝食を食べ過ぎることは、病気とエネルギー喪失への近道、といえるのです。
この消化のプロセスの基本を理解しておけば、「どのように食べると体が楽になるか」がわかります。・・・」
「ナチュラル・ハイジーンは、果物と野菜の摂取を重視していますが、肉などの動物性食品の摂取を禁じてはいません。ただし、過剰なたんぱく質や赤身の肉類はとらないほうがお勧めです。」
「(1)朝食は果物だけ h午前中は、食べないか、果物だけを食べることをお勧めします。好きな果物を好きなだけ食べてもかまいません。果物は、おなかが空いているときだけ食べるとよいです。果物はほかのものと一緒に食べると、果物はそのほかのものが胃の中で消化されるのを待たなければならないことになるからです。そして、その間、果物が腐り始めてしまいます。・・・
(2)昼食と夕食は野菜中心 その後の食事は野菜中心にします。野菜は、水分の含有量が多く、体が必要としている栄養素をたくさん含んでいます。具体的には、作りたてのフレッシュな野菜ジュースを飲むか、あるいはサラダなど、好みに合わせて、名まで摂取します。
そして、野菜と一緒に、もう一つだけ炭水化物やたんぱく質を食べます。
(3)間食もOK もし、間食がほしくなったら食べてもかまいません。・・・バナナなどの果物や、サラダ、木の実などがお勧めです。
(4)午後8時以降は食べないのが望ましい。 空腹のまま就寝すると、翌日リフレッシュされ、エネルギーがみなぎっているのが実感できるはずです。これは吸収がきちんと行われた証拠です。
(5)でんぷん食品と動物性食品は同時に食べない。・・・たとえば、パンをたべて、それから肉を食べると、体内(胃腸)で酸性とアルカリ性の消化液を混同していることになるからです。・・・
(6)体に取り入れないほうがよいもの タバコ、アルコール、コーヒー、紅茶などのカフェイン飲料、麻薬と薬、過剰なたんぱく質、赤身の肉類、乳製品、過剰な塩分、加工食品と砂糖」
<脳の栄養素>(大井静雄「発達脳科学の世界的権威が語る、究極のアンチエイジング 成熟脳」)
「脳を活性化する栄養素
亜鉛 神経伝達物質を作り出す栄養素です。亜鉛が不足するとイライラしたり気分が落ち込んだえいします。まつぁ、味覚障害の原因にもなります。また亜鉛には、細胞の分裂・増殖を助け、免疫力を高める作用もあります。
* 亜鉛を含む食品――牡蠣、レバー、鶏卵、牛乳、アーモンド、クルミ
ビタミンB群 Bl,B2,B4,、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチンの8種類。糖質、タンパク質、脂肪を分解して瀬寝るギーに変換する酵素の働きを助けます。脳も、これらのビタミンがなければ、栄養素であるブドウ糖をエネルギーとして活用することができません。ビタミンB群は水溶性で、尿とともに体外に排出されやすく、「とりだめ」ができないので、毎日しっかり補給しましょう。
* ビタミンB群w多く含む食品――」小麦胚芽、豚肉、牛肉、レバー、海苔、ピーナッツ、アーモンド
レシチン(ホスファチジルコリン)
リン脂質の一種です。・・・細胞膜を構成する成分であり、脳の40%も占める物質です。・・・ホスファチジルコリンは、記憶や学習に関係する神経伝達物質であるアセチルコリンを体内で合成するもとになります。
* レシチンを多く含む食品 鶏卵、大豆食品、(大豆、枝豆、納豆、豆腐、味噌、醤油)
DHA・EPA オメガ3不飽和脂肪酸の代表的物質。脳神経細胞の成長を促進し、アセチルコリンを増やす働きがあり、まさに「頭をよくする栄養素」です。また、これらを含む魚油がうつ病を発生を抑制することも、疫学的に確認されています。
*DHA・EPAを多く含む食品――マグロ、ハマチ、スジコ、ブリ、サバ、サンマ、サケ、マス、イワシ、アジ、シシャモ、アンチョビ
抗酸化物質
ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール、βカロチン、コエンザイムQ10などが代表的抗酸化物質。もともとヒトの体内には有毒な抗酸化物質を解毒する抗酸化作用を持つ酵素だありますが、その量は年齢とともに徐々に減り、40代では20代に比べ半減してしまいます。
活性酸素は、紫外線、排気ガス、喫煙、食品添加物、ストレスなどによっても体内に蓄積し、過剰になると、脳の神経細胞を攻撃してダメージを与え、老化や病気の原因となります。したがって、日頃からなるべく多くの抗酸化物質を摂取することが大切です。
* 抗酸化物質を多く含む食品 緑黄色野菜、果物、アーモンド、ピーナッツ、ウナギ、レバー、マグロ、大豆、緑茶、紅茶、ココア、赤ワイン
<健脳効果がアップする食事法><最新データでわかった脳と食の深い関係>植木彰監修「認知症を防ぐスーパー健脳職」(講談社健康ライブラリー)
「アルツハイマー病の患者さんの食事のパターンをくわしく調べたところ、ある傾向が共通して見られることがわかりました。
一つは、エネルギーや脂肪の「とりすぎ」です。こうした傾向から。エネルギーオーバーや高脂肪食がアルツハイマー病の危険因子となることがわかりました。
そしてもう一つ、患者さんに共通して見られた傾向が野菜や魚などの食品を「とらなさすぎ」ることです。」
「アルツハイマー病の危険が高くなる栄養状態が、「とりすぎ」と「とらなさすぎ」。こうした栄養状態にある人の数を減らし、平均的な栄養状態に指導していくことで、認知症になる危険性を減らし、ひいては患者数を減らすことにつながると期待されています。」
「食事でとるエネルギー量が多いと、酸素もよりたくさん必要になります。それに伴って、余分なフリーラジカルが増えることになり、結果として、脳をはじめ、全身の老化を進めてしまうのです。」
「甘いもののとりすぎやブドウ糖過多が脳に及ぼす影響は主に二つ。
一つは、インスリン抵抗性を招き、高インスリン血症を引き起こすことです。もう一つは、脳内にインスリンが大量にあると、アルツハイマー病の原因である「アミロイドβたんぱく」の産生、分解に影響が出ることです。
いずれも、脳の働きを低下させたり、認知症の危険性を高める可能性があります。」
「肉と魚では、含んでいる脂肪の種類が大きく異なります。魚には「多価不飽和脂肪酸」の中でも、脳に欠かせない[DHA]「EPA」が多く含まれています。この差が、認知症、とくにアルツハイマー病に深くかかわっていると考えられます。
「野菜には、ビタミンC、βカロテン、ビタミンイーなどの「抗酸化物質」が豊富に含まれています。この抗酸化物質が、フリーラジカルを抑え手、老化、ひいては認知症のスピードを緩めます。」
「体内の水分が不足すると、体や脳は正常に働くことができません。ところが、アルツハイマー病では、水分不足をキャッチできず、水分をとる量が極端に少なくなり、それがまた脳の働きを悪化させる・・・という悪循環になっていることがあります。」
「最近注目の健脳食がカレーです。カレーのスパイス、ターメリックに含まれる「クルクミン」という成分に、認知症を防ぐ働きがあることがわかってきたためです。
アルツハイマー病の原因となる「アミロイドβたんぱく」が脳にたまるのを防ぎ、脳の神経細胞のだケージを抑えるのです。」
「きのこや海藻類は、繊維が豊富で、よくかむようになります。とくに認知所に関係の深い脳の海馬への刺激が増し、活動を活発にする効果が期待できます。
機能子や海藻類のメリットはなんといっても低エネルギーで、繊維が豊富なこと、食べすぎを防ぎ、エネルギーのとりすぎによって起こる「高インスリン血症」を防ぐ効果があります。」
「肉は、たんぱく質、そしてビタミンB群をとるために欠かせない食材です。
たんぱく質やビタミンビール胃は、主に肉の赤身にあります。つまり、肉は「赤身を食べて脂肪を減らす」、これにつきます。」
「大豆に含まれる健脳成分として、最近注目されるのが「」ゲニスティンです。この成分は、実験で、ドーパミンを分泌する神経細胞の変性を抑え、パーキンソン病を防ぐ働きがあることがわかったのです。
また、よく知られている「イソフラボン」にも健脳効果が期待されています。イソフラボン」は、体内で女性ホルモンの一種、エストロゲンに似た作用を発揮します。
女性ホルモンは、脳の中でアセチルコリン(神経伝達物質の一つ)の分泌を促します。また、閉経後、女性ホルモンの分泌が低下した女性は、アルツハイマー病の危険性が高くなることからも、女性ホルモンは脳の働きと深くかかわると考えられているのです。
とくに閉経後の女性は、大豆を意識して食べるようにしたいものです。」
「大豆を毎日、手軽に取るのにお勧めなのが、豆乳です。・・・」
「料理をつくると脳が元気になる」「健康で長寿の人の習慣を調べた調査では、「料理は自分でつくる」「家族の食事の世話をする」などの傾向がわかりました。」
「食事の健脳効果は、「食べることを楽しむ」ことにもあります。食べるときには五感を使って、脳にさまざまな刺激を伝えましょう。
公した刺激が脳を活性化し、衰えを防ぎます。脳によい成分を送るだけでなく、脳をよく使って活性化させることで、脳の活力が保たれるのです。」
「定期的に運動する習慣があると、まったく運動しない人よりも認知症のリスクが下がるというデータがあります。運動と言っても特別なものではなく、1週間に3回、30分以上のはや歩きでかまいません。習慣として長く続けることが大切です。」
「脳の海馬に刺激を伝えて衰えを防げば、アルツハイマー病を予防したり、振興を抑えることができるのではないかと考えられています。
海馬に関係する細胞を刺激する要因は「食べ物をよく噛む」「他人との交流が活発である」「適度の運動と適切な栄養」など、どれも特別なことではありません。積極的に日常生活にとりいれてください。」
「とにかくやってみる。「知っているけどやらない」のは「知らない」と同じ。」
「」
<理研、遺伝子治療で改善><アルツハイマー、マウスで記憶力回復>(2013・03・19日経)
「病気の原因物質アミロイドβを分解する酵素「ネプリライシン」の遺伝子を、血液中に注射した。マウスは学習・記憶力が回復した。サルなどでの実験を経て、臨床研究開始を目指す。長崎大学と自治医科大学、放射線医学総合研究所との共同研究。」
<脳を元気にする身近な食品>(神津健一「あきらめない!認知症の予防と改善」ぶんぶん書房)
「脳に栄養が不足しますと記憶力や思考力が衰え、脳が死滅することもあります。脳のエネルギー源となる栄養にはブドウ糖があります。が、脳にはブドウ糖だけでなくビタミンやミネラル、酸素やホルモンなど様々なものが栄養素として必要です。」
「脳に良いといわれる食品と、その中に含まれる脳を活性化する成分」
大豆・・・レシチン、ホスファチジルセリン、コリン
ゴマ・・・レシチン、ビタミンE、不飽和脂肪酸
青背の魚・・・DHA,EPA、ペプチド、CoQ10,レシチン
鮭・・・DHA,EPA、アスタキサンチン、アミノ酸、レシチン
バナナ・・・セレトニン、トリプトファン、ドーパミン、ブドウ糖
卵黄・・・ビタミンB群、レシチン
卵白・・・ムチン、ビオチン
うなぎ・・・布飽和脂肪酸、ビタミンE、ムチン、レシチン
ヨーグルト・・・トリプトファン、アミノ酸、乳酸
ほうれん草・・・αリボ酸、βカロチン、ビタミンC、ケルセチン
トマト・・・リコピン、βカロチン、ビタミンC
納豆・・・グルタミン酸、レシチン、サポニン、ムチン、アミノ酸、コリン
ピーナッツ・・・レシチン、βカロチン、ビタミンC、ケルセチン
豆乳・豆腐・・・レシチン、ビタミンB群、カルシューム
*「K・リゾレシチン」低分子化したレシチンにさらに各種ビタミンや特殊栄養素を加えることにより、摂取後わずか10分から16分ほどで「血液脳関門」を透過し、脳神経細胞に吸収されて、脳内ホルモンの分泌促進やバランスをとることに成功したものです。
「歯の衰えと認知症」
「歯を噛める状態で維持することは認知症を予防する上で大切なことです。・・・「よく噛む」ことの大切さは子どもの頃から親によく言われたことです。よく噛むことは消化吸収に良いことは言うまでもありませんが、よく噛むことによって脳に刺激が送られ、脳の活性化には大変効果的です。」
<DHAがアルツハイマー病を抑制・・・京大iPS研究所>(2013・02・22読売オンライン)
「認知症の中で最も多いアルツハイマー病患者から作製したiPS細胞(人工多能性幹細胞)を遣って、青魚などに多く含まれる「ドコサヘキサエン酸(DHA)」が同病の発生予防に役立つ可能性があることを確認したと、京都大iPS細胞研究所の井上治久准教授らのチームが発表した。」
<長寿の秘けつは肉食!?>(2013・03・15NHK/Eテレ)(熊谷修・人間総合科学大学教授)
長寿のためには、肉、魚、牛乳・牛乳製品、大豆・大豆製品を積極的に摂る。血清中アルブミン4・2以上に。骨、筋肉等を組成するたんぱく質の不足が「新型栄養不足」。秋田県大曲市の調査では、肉類等を積極的に摂ったグループは死亡リスクが半減した。
*「東京都老人総合研究所」でも、「肉食の高齢者の方が元気で長生き」との調査結果あり。
*50歳ごろを境にエネルギー系が瞬発型「解糖系」から持続型「ミトコンドリア系」に転換し、炭水化物は多く摂らない方が健康にいい、とされている。
<血清アルブミンと死亡リスク>(佐中牧・社会福祉法人仁生社江戸川病院生活習慣病CDKセンター長「ぜんじんきょう」No256)
「血清アルブミン値が3・0g/dL未満になると、3・5~4・0g/dLの方より3・57倍も早く死亡する。「日本透析学会年次報告」
「手軽に食べられるヨーグルトを摂ることから食事改善の取り組みを始めました。血液リン値に注意・・・。塩分に気をつけながら、魚や肉、缶詰などでたんぱく質を摂るよう勧め、抗酸化力の高いブロッコリーやにんじんなどの緑黄色を使う工夫など助言しました。・・・
従来どおりの透析療法や食事療法だけでなく、患者さんに合った栄養サプリメントを提案し、さらに・・・筋肉トレーニングを補助する特殊な装置を導入し、自立透析者を目指した運動療法を行っています。」
<食塩>(伊藤敬一「食塩と健康の科学」講談社)
「1日の食塩摂取量は、ほぼ1日の食事の摂取総カロリーの程度に相関する。一般に、男性は摂取総カロリーが女性より2割程度多いので、男性の食塩摂取量も2割多くして7=15グラムが適当な値となる。現時点での日本全体の平均値の目標として、私はこの女子9・5グラム、男子11・5グラムが妥当な値と思っている。・・・
もちろん、食塩を制限した方が良い人は、たくさんいる。血圧を考えただけでも、我が国の30~40%の人は、少なくとも1日10グラム未満とした方がよいだろう。しかし、すべての人が1日10グラム未満にする必要はない。ただ、まだ十分に誰が食塩感受性の人であるかはっきりしないので、公衆栄養学的には、みんあ10グラム未満にした方が無難だということであろう。」
<糖分の摂取>
<「早く老ける」>(米井嘉一「早く老ける人、老けない人 糖化を避ければ「老化」は遅くなる」PHP研究所)
老化を語る上で避けて通れない、ある「生体中の反応」が注目され始めています。それが「糖化」です。
早くに老化した人、病的に老化した人の病状を診た、その疾病の種類はさまざまですが、分子レベルで見たときには必ず「糖化」という反応が起こっています。酸化は「体がサビる」現象ですが、糖化はいわば「体がコゲる」かのような強いダメージを体に与えて、高齢者モードへのスイッチを早々と押してしまいます。・・・
糖化(メイラード反応)とは、たんぱく質や脂肪などが糖(グルコース)と反応して変性してしまうという反応のことをいいます。・・・
健康診断などで血糖値がへモクラビンA1Cが正常であっても、食後30分値、食後1時間値が200を超えるほど高いという場合があります。その人たちの糖化反応は着実に進んでいることになります。
血糖値を測らなくても、糖化が進んでいることを判断できる兆候があります。それは「食後2時間くらいで空腹感を感じる」場合です。・・・
糖尿病の人はアルツハイマーになるリスクが高まる・・・これも糖化が原因です。・・・
糖化はたんぱく質とグルコースが反応して起こるものといわれていますが、最近は脂質とグルコース、ブドウ糖が反応して糖化反応が起きるということもわかってきております。つまり、たんぱく質だけでなく、脂肪もコゲるということです。それによって、老廃物が脳神経細胞に溜っていくことで、認知機能障害が起こってくるのです。・・・
もしも、あなたに早食いの習慣があるなら、脂肪組織からのレプチン分泌とそれにょる満腹中枢の刺激が間に合わないので、カロリーオーバーとなり肥満につながりますし、糖化を促進してメタボリック症候群を引き起こす要因にもなります。したがって、「ゆっくりとできるだけ時間をかけて」という食べ方を基本にしたいものです。・・・
2000~2400カロリーを摂取する人の場合、炭水化物:たんぱく質:脂肪の割合は6:2:2が理想的です。たんぱく質の量としては100~160g/日が目安です。炭水化物の摂取過剰やたんぱく質、アミノ酸の不足は、成長ホルモンの分泌低下とインスリン分泌量の増加につながります。一般的には、高齢になるとさっぱりした食事が好まれ傾向にありますが、60歳以上の人やカロリー制限中の人でも、たんぱく質は70g以上の摂取が望まれます。」
<ケトン体ダイエット>(白澤卓二「「砂糖」をやめれば10歳若返る!」ベスト新書)
「ケトン体ダイエットとは、・・・普段の食事から炭水化物を極端に減らすことで、血糖値およびインスリンをコントロールし、減量や体質改善を目的とするダイエットです。・・・
このとき、ブドウ糖の代わりのエネルギーとして、体内でケトン体がつくられるようになります。ケトン体は脂肪酸からつくられるので、ケトン体をエネルギー源として使うケトン体ダイエットの効果が非常に高い・・・
ケトン食の基本は炭水化物の摂取を控え、質のよいたんぱく質をとることです。具体的にいえば、ごはん、パン、めん類など穀類、いも類を控え、赤身の肉、魚介類、卵、大豆・大豆製品などでたんぱく質をとり、野菜、きのこ類、海藻類なども不足しないようにすることが大切です。
もちろん、スナック菓子、ハンバーガー、ラーメン、カレーなどの炭水化物たっぷりの食べ物は厳禁です。」
<糖質ゼロ食>(釜池豊秋「食べても太らない!「糖質ゼロ」の健康法」洋泉社)
「糖質ゼロ食5か条」
1-食事はカロリーよりも糖質に注目する
2-1食の糖質摂取量を最大5gまでとする
3-たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルはしっかり摂る
4―糖質が多い穀類、果実類、菓子類などは摂らない
5-朝食抜き、夜がメイン食事
<酵素の効用>(鶴見隆史「「酵素」が免疫力を上げる!」永岡書店)
「私たちの体のなかには、必ず酵素が存在します。なぜなら、酵素がないと生きていけないから、食べたものをエネルギーに換えるのも酵素。呼吸をしたり、手足を動かしたり、臓器をきちんと働かせたり、物事を考えたり、老廃物を体外に排出したりするにも、酵素の力がないとできません。そう、私たちを生かすありとあらゆる力の源が、酵素なのです。
けれど、残念なことには、体内に存在している酵素には限りがあります。年を取り、使えば使うほど酵素は目減りしてしまうのです。だから、常に新しい酵素を補ってやる必要があります。そしてできる限り、酵素の無駄遣いをやめなくてはなりません。それを知らないまま生活し、酵素が不足している状態を続けていると、免疫力が低下し、体の不調にとどまらず、がんなど、さまざまな深刻な病気を引き起こす可能性が高くなります。。・・・
老化とは体内酵素の衰弱そのものでああい、生命活動を支えている酵素が力をなくせば、さまざまな障害が生じてくるのは当たり前のことでもあるのです。」
「人間には太古の昔から、体に刻み込まれた「生理的リズム」があります。これを崩してしまうと、健康を害することになります。
「酵素栄養学」では一日二十四時間を三つに分け、それぞれ「排泄・消化・吸収」のための時間と考えています。このリズムを守るようにすれば、あなたの新陳代謝はよくなり、貴重な酵素を温存することができます。
まず午前四時から正午までは、不必要なものを体外に出す「排泄」の時間です。私たちは寝ている間に大量の汗をかきますが、これも排泄作業の一つです。
この時間帯は、汗、尿、便などとともに、身体に蓄積した疲労物質や毒素、老廃物を体外に出す作業をします。目が覚めてしばらくすると自然に便意をもよおすなら、あなたの体のリズムは順調に整っています。
正午から午後八時までは、「栄養補給と消化」の時間です。この時間帯にきちんと食事を摂ると、消化酵素も活発に働いているので、しっかり栄養素を消化・吸収することが出来ます。
そして午後八時から朝の四時までは、「吸収と代謝」の時間。眠っている間も、体内で新陳代謝が活発に行われ、翌日の活動のために体がさまざまな準備を行っています。
このリズムを崩さないためには、食事の時間と就寝、起床の時間をある程度決め手、それを守るようにすることです。」
<食物繊維>(藤田絃一郎「脳はバカ腸はかしこい」三五館)
「食物繊維を多くとる国は自殺が低く、食物繊維の摂取が少ないと自殺率も高くなるのです。
なぜなのでしょうか?
食物繊維が多いと、幸せ物質であるドーパミンやセレトニンの前駆体を腸内細菌が脳に送っているからです。腸内細菌が多いと幸せ物質が脳に十分に送られます。少ないとセレトニンなどの神経伝達物質が脳に少なくなって自殺が増えるということです。」
<毎日飲む水>(藤田絃一郎「正しい水の飲む方」海竜社)
「過重な水の摂取は、脳の中枢のマヒを招き、いくら飲んでも満足しない状態を招いてしまいます。摂りすぎた水は細胞内にたまり、パンパンに腫れてしまいます。これは「水中毒」という非常におそろしい状態です。
一度に大量に水を飲む怖さを侮ってはいけません。ふだんからガム飲みせずに、ちびちびと、ゆっくりとこまめに飲むことが大切です。そうすると体は水不足にならず、新陳代謝が活発になります。・・・
うつ病に代表されるような心の病も増えていますが、病気以前の「心の不安定さ」も顕著になっています。「キレル、ブチギレル」といった怒りを表す言葉が植えていますが、わずかなことに激怒し、暴力沙汰に発展するケースも増えています。
これらのすべての原因が、「体の調子を整え、心をリラックスさせるカルシウムやマグネシウムなどのミネラルの欠乏にある」とは言いません。しかし、かなりの確率でミネラル不足が悪影響を及ぼしていると考えられます。生水をたっぷり飲むことは、現代人が抱えている心身のストレスを緩和させ、間違いなく健康と長寿に導くのです。」
<酸素の功罪>(小城勝相「生命にとって酸素とは何か」講談社)
「体内では、酸素から生成してくる活性酸素と呼ばれる一連の分子によって細胞が傷つき、ときには細胞はがんへの一歩を踏み出し、またあるときは死んでしまいます。・・・
十分にそのことわ承知している生物は、酸素によるかどの反応から細胞を守る方法を開発してきました。たとrば、活性酸素に対抗する力を持つビタミンCやビタミンEなどの抗酸化剤、活性酸素を分解する抗酸化酵素などです。逆に言うと、そのような方法を備えている生物だけが生き残ってきたということです。この方法を動物の中で最も備えているのが人間であり、したがって寿命もな長いわけです。」
<酵素は不可欠>(鶴見隆史「酵素が病気にならない体をつくる」青春出版社)
「「酵素」とは、人間のあらゆる生命活動にかかわる、とても重要なものです。これは体内で作り出すことは出来ますが、限りがあります。しかし、自然界のあらゆる生命体に宿る物質なので、生の野菜や果物などをたっぷり摂る食生活をすることで、酵素を効率よくチャージすることができるのです。
また、食生活と同時に、ライフスタイルも酵素を無駄遣いしないように変えることで、私たちは病気にかかりにくく、若々しく元気なままでいられるようになります。」
「酵素は人間の体の中にある「潜在酵素」と、外部から食物によって取り入れる「食物酵素」に分けられます。
さらに、「潜在酵素」は、食物の消化に使われる「消化酵素」と、あらゆる生命活動に使われる「代謝酵素」の二種類に分けられます。
体内にある「潜在酵素」は、年齢とともにその量が減ってくるので、食事でしっかりと酵素を補給していかなくてはなりません。それなのに生きた酵素がほとんど含まれない食事ばかりしていると、体内の酵素が不足してしまうのです。
また焼肉やステーキ、揚げ物などの油っこい料理を食べると、消化酵素が大量に必要になります。
食べ物の消化に体内の酵素の大半が使われてしまい、生命活動を活発にする「代謝酵素」にまわす分が少なくなってしまいます。
代謝酵素は、呼吸をする、手足を動かす、臓器が臓器独自の機能を行う、物事を考える、老廃物を体外に出すなど数え切れないほどの場面で使われています。
さらに病気になったとき、病原菌をやっつける役割も代謝酵素はしているので、「酵素の無駄遣いをする=病気にかかりやすく、なっても治りにくい体になる」といえるのです。」
「毎日の生活で潜在酵素を温存する方法
1―酵素の存在する食物(果物、生野菜、発酵食品など)を多くとる
一日の食物の半分は、酵素たっぷりのメニューにしたいものです。特に生野菜は朝、昼、晩三回摂るようにしましょう。果物は朝食やおやつに活用しましょう。
2-少食を心がける
食べ過ぎると食物の消化に酵素が大量に使われることになり、洗剤酵素が減ってしまいます。」一日に1800カロリー程度を心がけましょう。
3-酵素を減らす食生活をしない
加熱食には酵素は含まれません。熱しtものオンリーの食生活や、繊維の少ない食事は避けましょう。スナック菓子や清涼飲料水の過剰摂取、白砂糖や質の悪い油脂の摂取は酵素の無駄遣いを引き起こします。
また、過剰なストレス、食後すぐの睡眠、昼夜逆転生活などは、酵素の働きを悪くします。規則正しい生活や、上手なストレス解消も、酵素の温存には欠かせません。」
さらに、体調に応じて、酵素サプリメントで不足した酵素を補うことも有効です。」
<サプリメント>(金沢和樹「まちがいだらけのサプリ選び」双葉社)
「多種多様なサプリメントが売り出され、さまざまな謳い文句で私たちを惹き付けています。・・・しかし、そもそもサプリメントには、ほんとうにそのような効果があるのでしょうか。
サプリメントの効果を研究する人の多くは、まず「効果がある」と思い込んで紙権をします。あるいは、“効果が出るような紙権“をします。・・・少しでも効果があればそれを取り上げて強調されがちです。別の研究をして効かなかったときは、その報告は捨てられます。もちろん、すべてのサプリメントがこのようなあやふやな結果を根拠に売られているわけではなく、科学的に公平で、はっきりした効果を人による試験で確認したサプリメントもあります。それでもサプリメントの中には科学者から見ると首をひねりたくなるようなものがあることも事実です。
「ふだんの食生活では健康に必要な成分が不足しがちになるのではないか」という不安を抱かれているかたもいるかもしれません。しかし、」毎日少しずつ摂っていれば、ゆっくりとですが効きます。・・・健康は長い目で見て維持するもので、急によくしようと無理をすれば、悪い結果につながります。
ふだんの食事で不足するものは、ビタミンCとコーキューテンだけです。・・・」
第5グループ 睡眠・休養
「眠りのルール」(青木晃「睡眠ダイエット」サプライズBOOK)
「日本人11万人の睡眠時間を10年間追跡調査をした結果、睡眠時間と死亡率も関連していることがわかりました。10年後の死亡率が最も低かったのは7時間の人、それに対し4・4時間以下睡眠の人は死亡率が1・6倍も高かったのです。とはいえ、やみくもにたくさん寝ればいいわけではなく、7・5時間以上睡眠でも死亡率は高くなり、9・5時間以上睡眠になると何と男性で1・73倍、女性で1・92倍にもなります。もちろん、これは睡眠時間だけが理由とはいえません。しかしストレスや病気、喫煙などの影響を除いて調整しても、7時間睡眠の人が最も死亡率が低いという事実は変わりませんでした。」
「ぐっすり寝るためには
眠りに大きく関わるメラトニンとセロトニン
自然と調和して自律神経を整える
1日のリズムを体内時計に合わせる
夕食は消化のいいものを選ぶ
入浴は就寝1~2時間前に
温める、冷えない体作り
ストレスを感じたら深呼吸と笑い」
<腸と脳>(松生恒夫「腸管免疫力を高めて病気にならない生き方」永岡書店)
「セレトニンはホルモンの一種で、この分泌量の減少がうつ病の原因の一つだと考えら
れています。心の病に関係がある物質なので、脳に多いと勘違いされがちですが、実は、体内のセレトニンの約90%が腸に集中しています。腸に存在する「EC細胞」から放出されるセレトニンは、ぜんどう運動を促して、腸がスムーズに動くように働いているのです。」
<循環不全>(川嶋朗「心も体も「冷え」が万病の元」集英社新書)
「人間の体は、つねに血液が循環しています。ぐるぐる回りながら、血液は体のすみずみまで栄養分や酸素を送り届けます。体の各部位はそれらの栄養分や酸素を使ってタンパク質の合成や分解、代謝をします。その時、同時に熱を産生します。さらに代謝によって生じた老廃物を、血液が運び出します。
ところが、なんらかの原因で血液の循環が滞ると、このシステムが一気にダウンしてしまいます。栄養も酸素も届かないので細胞が活発に働かなくなり、熱産生率も低下して、体温が低下します。老廃物を運び出せないので血管が詰まりやすくなり、さらに血行が悪くなります。また、体温が低くなると酵素の反応が鈍ります。代謝や免疫を司る酵素の働きが鈍ると、それによって生活習慣病へのリスクが高まります。その最たるものが、がんです。
ある部分の血流が悪くなると、その部分が冷たくなります。こうした状態を<冷え>と呼んでいるのですが、ダメージは冷たさだけに止まりません。さまざまなトラブルが引き起こされます。
「血行不良で
1-栄養素が行きわたらない>細胞が活性化されない
2-有害物質がたまり、血管が詰まりやすくなる>血行不良
3-酵素反応が鈍くなる>代謝力も免疫力も下がる>生活習慣病、がんの発病」
「体を温めるのにもっとも効果的な方法はお風呂に入ること。それもじっくりと湯船につかることです。体を副交感神経優位に切り替え、心身ともにリラックスさせるためには、さほど熱さを感じない、ぬるめの湯のほうがよいでしょう。心地よさを感じる温度には個人差がありますが、体温プラス4度程度のお風呂に入った時、人は最も快適に感じるといわれています。体温が36度~37度であれば、風呂の温度は40~41度程度でしょう。
しかし副交感神経を優位にするには、この温度でも熱すぎます。38度~40度程度のお湯に長時間つかって、体温を上げる訓練をしてほしいものです。(タンパク質を再生する)ヒートショックプロテインHSPも、体温よりも2度ぐらい高い温度で生成されます。」
第6グループ 五感療法
五感の活用(横倉恒雄「脳疲労に克つ」角川新書)
「五感とはご存知のとおり「視覚(目)」「触覚(皮膚)」「味覚(舌)」「聴覚(耳)」のこと、この五感に働きかけることで、脳疲労を改善する治療法が五感療法なのです。
では、なぜ五感を遣うことで脳疲労が改善されるのでしょう。・・・脳にはブレイン・バリア呼ばれるものがあり、脳によくない異物の侵入を防いだりして、さまざまな神経物質が脳の血管壁を簡単に通さないように腫腫選択する仕組になっているのです。
ところが、例外的に脳と直接連絡しているのが、視覚、臭覚、触覚、味覚、聴覚への刺激を受け取る「感覚器」なのです。・・・
ところが、脳に疲労がたまると、その五感に異常が起こるようになります。味覚異常、臭覚異常、聴覚異常、視覚異常など、すべて一時的な異常として起こることが珍しくありません。
逆に、五感が鈍ることによって脳疲労が起こるということもあります。つまり、五感の働きを活性化させることで、脳の働きもよくなるということになるのです。・・・
五感療法にどのようなものがあるか・・・
味覚 味感 快食療法
嗅覚 香感 快香療法 アロマセラピー
視覚 景感 快景療法 アートセラピー
聴覚 響感 快響療法 サウンドセラピー
聴覚 肌感 快触療法 タッチセラピー
快の法則とは?
1 「禁止の禁止の法則」――こうしなければ、こうあらねばと自分を禁止・抑制することをできるだけしない>大脳皮質の負担の軽減
2 「快の法則」――自分にとって心地よいことをひとつでも始める>大脳皮質の回復
これだけです。つまり、嫌なことは絶対しない。嫌いなものは無理して食べない。それが禁止の禁止の法則。
逆に、どんなに健康に悪い習慣でも、好きなら続けてください。それが、快の法則です。
簡単でしょう? でも、理性にとらわれていると、これがなかなか難しく感じられるかもしれません。それもまた、脳が疲労していることの証なのですが。
寺山久美子監修「レクリエーション」(社会参加を促す治療的レクリエーション)三輪書店
「レクリエーション活動に関する技術では、例えば高齢者では一般的なものとして次のような活動内容に熟知していることが必要となる。
1-体操、運動ゲーム、軽いスポーツなどの身体活動
2―散歩、ピクニック、自然散策、旅行などの自然や脱日常感を楽しむ活動
3―グループゲームなどの室内ゲーム活動
4-歌唱、楽器演奏などの音楽活動
5-映画、ビデオ鑑賞など
6-日本の踊り12-楽しみを基盤に心身の健康を回復し・増進し、社会的承認が得られるあらゆる活動、外国の踊りなどの舞踊活動
7-陶芸、折り紙、編み物などのクラフト活動
8―漬物作りなどクッキング活動
9-書道など芸術活動
10-俳句など文芸活動
11-ショッピング、おしゃべり、喫茶、幼児との交歓、パーティ参加などの社交活動」
「なじみの歌」とは、高齢者の好きな歌、よく謳った歌、思い出のある歌を意味し、・・・調査によると、・・・北国の春、荒城の月、赤とんぼ・・の順。美空ひばり好きな歌手の第1位。好きな歌50%、よく歌った歌24%、思い出のある歌17%、歌いたい歌8%の順であった。・・・ジャンルの49が歌謡曲であり、性差、年齢差、学歴差により「なじみの歌」のジャンルに違いがみられた。」
<アロマセラピー>(今西二郎「補完・代替医療 メディカルアロマセラピー」金芳堂)
「アロマセラピー(メディカルアロマセラピー)が、認識されだしてきた。すなわち、アロマセラピーには、単に香りを楽しむという領域から、本格的な病気の治療や症状の緩和を目的とするものまで、広い領域があること、さらに単に疾患の予防や治療、症状の軽減だけでなく、看護領域で用いるアロマセラピー、あるいは介護で用いるアロマセラピーなどもメディカル・アロマセラピーに包含されていることが認められ始めたのである
<アロマの効用>(重松浩子監修「アロマテラピー基本講座」成美堂出版)
「植物のパワーがぎっしり詰まった精油(エッセンシャルオイル)には、心と体を本来の正しいバランスに取り戻させようとする働きがあります。精油は種類によってさまざまな作用を持ち、リラックスや気分転換、集中力アップ、消化の促進、血液の流れの改善、殺菌、虫除け・・・などなど、その働きは、じつにバラエティ豊かです。
また、心身のメンテナンスにはもちろんのこと、スキンケアや入浴、家事、子育て、介護など、生活全般に役立てることができる。
<認知症とアロマセラピー>(日本認知症予防学会理事長・浦上克哉「認知症は怖くない」JAF MATE社)
「浦上医師の研究室では、アロマセラピーによる認知症の予防・治療の研究を続け、その効果を実証しています。・・・浦上医師の研究は認知症周辺症状の改善だけではなく、認知症の中核症状の改善を目的としています。障害を受けた脳の神経細胞をアロマセラピーによって効果的に刺激し、認知機能の回復を図ることで、認知症の根本療法としての活用を狙っています。・・・
嗅神経は再生力が高いため、アロマセラピーで刺激するとで再生できます。そして嗅神経が再生されると、そこに直結している海馬にも刺激が伝達され、海馬や周辺の神経を活性化できるのです。・・・
アロマオイルにはさまざまな種類があり、どれもが認知症の人によい効果を得られるわsけではありません。浦上医師の研究では、昼間は嗅神経を効果的に刺激し、夜はリラックスさせるアロマオイルを使い分け、この組み合わせで昼夜のリズムを整えることが、認知症の予防や治療の効果を発揮するとされています。・・・
認知症に効果的なアロマオイルの組み合わせを、そのつど調合するのは大変です。そこで、調合済みのアロマオイル「リ・ブレイン」が、鳥取大学発のベンチャー企業(株)ハイパーブレインにより開発、販売されています。」
<記憶と音楽の力>(2013・03・17日経「半歩遅れの読書術」)
「人びとの思いを伝える遺産」「重油の匂いから、東日本の被災地を歩いた記憶区が甦ったように、記憶のトリガーとなるのは写真などの視覚だけではない。実際、われわれは懐かしい音楽を聴くと、それがヒットチャートをにぎわしていた時代を思い出す。
楽しかろうと、辛い経験であろうとも、音楽はそのような効用をもつ。」
「歌は「その時代を伝える無比の遺産」であり、「自分たちの痕跡をほとんど残さなかった集団が、口伝えし、そして保ちつづけた共通の思いや解釈の断片」である。」
<音楽療法>(高橋多喜子「補完代替医療 音楽療法」金芳堂)
を認知症高齢者とともに語るという活動的回想音楽療法の一方法である。・・・積極的行動や自分始発の直接的行動の増加は認知症高齢者の活動レベルの向上を意味し、それは認知症の進行防止にもつながると考えている。
「なじみの歌」とは、高齢者の好きな歌、よく謳った歌、思い出のある歌を意味し、・・・調査によると、・・・北国の春、荒城の月、赤とんぼ・・の順。美空ひばり好きな歌手の第1位。好きな歌50%、よく歌った歌24%、思い出のある歌17%、歌いたい歌8%の順であった。・・・ジャンルの49が歌謡曲であり、性差、年齢差、学歴差により「なじみの歌」のジャンルに違いがみられた。」
<回想の効果>(矢部久美子「回想法 思い出話が老化を防ぐ」河出書房新社)
「痴呆の症状があるお年寄りは<認知障害>(記憶、理解、判断、論理などの知的能力の障害や見当識の障害など、脳の高次の皮質機能の障害)というものがありますから、できるだけ感覚を刺激して行うのが効果的だといわれています。
そのためには視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚といった五感に訴えるものなら何でも考えられますね。
昔の物売りの声を収録したCDが発売されていますが、金魚売りやいかけやの声などをちょっと流してみると、とてもリアルに昔の情景が思い出されることもあります。お祭りの太鼓や笛の音も。」
<手当て>(山口創「手の治癒力」草思社)
「私たちは、自分自身の身体に手を当て、撫でさすり、皮膚を手で刺激することで感覚を覚醒させ、「体」を「心」へつなげ、さらには「頭」を「心」とつなげようと無意識のうちにしているのである。
手当ての原点は、そのように人間が自然にしている、手を使って全体のつながりを回復させようとしうる行為にある。・・・
人と人の肌の接触により皮膚感覚を取り戻し、心と体をつなぐほう攻勢をもつ技こそが、現代に生きる私たちに求められている。そのような癒しの手段として、古来の手当ての技を現代によみがえらせることは何より意味のあることだと思う。心と体を統合させて、私たちを世の中に存在せしめている身体の存在を確たるものとして感じるための最良の手段であるからである。・・・
具体的にどのようなやり方でどのくらいスキンシップをすると、オキトキシン(絆ホルモン)を最も高めるのか・・・
親子でも夫婦でも絆を強めたいとしたら、5分程度の触れ合いやマッサージを、1日数回繰り返すことが大事といえる。
さらには、血圧を下げたりストレスへの耐性を高めるといった健康を促す効果は、このようなスキンシップを5日以上続けると効果が出てくるといわれている。」
<五感は皮膚から>(山口創「皮膚という「脳」」東京書籍)
「もちろん、皮膚が本来担ってきた触覚の役割を忘れてはいけない、その触覚にしても、皮膚自体が知能を持っているかのように、外界を最大限に知覚できるような驚くべき構造をもっており、実際、脳に頼らずに外界を感じている可能性も浮上してきている。
ここで重要なのは、皮膚自身が脳からの情報処理を必要とせず、自ら知覚し、判断していることだ。さらには「気配」や「雰囲気」、「直感」といった現在の科学では解明されていない現象までも皮膚は捉えている可能性さえある。このように考えると、視覚や聴覚などあらゆる感覚は、皮膚から始まったといっていいかもしれない。」
「皮膚は限りなくミステリアスで謎に満ちた神秘的な臓器である。人間は「裸の猿」といわれるように、進化の過程で豊かな毛をなくし、皮膚を露出するように進化した。いったいなんのためであろうか?
人間は言うまでもなく、コミュニケーションを密にとることで、社会を築き、協力し合い厳しい自然界を生き延びてきた。そのために互いに情報を伝え合い、感情を分かち合うことが必要であった。チンパンジーには、毛づくろいによるコミュニケーションの萌芽がみられるが、人間は逆に毛を失うことでコミュニケーションを活発化させてきたのではないか。これが私の考えである。」
「皮膚と皮膚との接触は、なぜこれほどまでにリラクゼーション効果があるのだろうか。マッサージのように皮膚をなでると、脳でオキシトシンというホルモンが分泌されることが分っている。・・・私は特に皮膚の「1/fゆらぎ」の振動が脳に伝わることで大量に分泌されるのだと考えている。」
第7グループ 気力増強法
「自律神経のバランス」(小林弘幸「なぜ、「これ」が健康にいいのか」サンマーク出版)
「私たちの体は「脳」がコントロールしている。
これは嘘ではありません。
でも、脳が体のすべてをコントロールしているのかというと、それは違います。実は、生命活動の維持という点において、自立神経は脳と同じくらい大きな役割を担っているのです。・・・
体がもっともよい状態で機能するのは、実は、交感神経も副交感神経も両方高いレベルで活動している状態のときだったのです。・・・
自律神経のバランスを意識的に変えることで、あなたのすべてが変わります。
それも、すべてよい方向に変わります。
自律神経をコントロールするポイントは、ひと言で言うと、「ゆっくり」です。
「ゆっくり」を意識し、ゆっくり呼吸し、ゆっくり動き、ゆっくり生きる。
そうすると、下がり気味の副交感神経活動レベルが上がり、自律神経のバランスが整いはじめるのです。
自律神経をコントロールするということ。それはまさに、人生をコントロールすることと同じです。」
<ミトコンドリア>(太田成男「体が若くなる技術」サンマーク出版)
「ミトコンドリアと健康にゆいて詳しくわかってきたのは最近のこと・・・とくに大きな発見がミトコンドリアに「体を若くする機能」があうということだったわけです。・・・
同じミトコンドリアでも、効率よくエネルギーをつくりながら、しかも活性酸素をあまり出さない「質のいいミトコンドリア」と、エネルギー効率が悪いうえ、活性酸素をたくさんつくってしまう「質の悪いミトコンドリア」があることがわかりました。しかも、その「質」のよし悪しは、私たちの生活習慣によってよくも悪くも変化し、それが老化のスピードを速くも遅くもするのです。」
「急な変化を生んだとき、また、心に余裕がないときに活性酸素が生じてしまうのです。
そうでなく、ゆっくりとしたときこそ、豊富なエネルギーをつくるように私たちの体はできています。
「ゆっくり」「ゆったり」とした生活が、活性酸素を少なくし、ミトコンドリアを増やすのです。
ただし「ゆっくり」という言葉に甘えて何もしなければ、活性酸素の発生は抑えられるかもしれませんが、ミトコンドリアを増やすことはできません。
ミトコンドリアを増やすには、「エネルギーが必要だ」と感じさせることです。・・・
それは、「心のエネルギー枯渇状態」をつくればいい、ということです。・・・
人生を楽しむことによって、心に「エネルギーがy足りない」と感じさせるからこそ、体がエネルギーをつくろうとし、その結果、若くなるのです。
つまり好奇心をもって、とにかく人生を楽しんでみる。
その姿勢を忘れないでほしいと思います。
どんなに運動や食事に気をつけても。心が後ろ向きだと体はエネルギーなんて必要ないと判断してしまいます。
もちろん、それではミトコンドリア増えません。」
<気とは?>(五木寛之「気の発見」幻冬舎文庫)対話者・気功師・望月勇)
「「気」というものの存在について、私はあまり真剣にかんがえたことはない。いまでもそうである。
しかし、見えないから存在しないなどと考えたことは一度もなかった。また科学的に証明されないから「気」はありえないと考えたこともない。
むしろ実験によってその存在が確認されるような「気」なら、それほど興味もおぼえなかっただろうと思う。「気」は見えないからおもしろいのである。科学的に計測される
程度の「気」は手にとって遊べるオモチャのようなものである。」
望月「気」とは「私が感じることは臓器と臓器、また肉体と心をつなぐ情報系のエネルギーのようなもので、光ファイバーのように、そのエネルギーを流すシステムができているのじゃないかということなんです。」
「あるとき、気とは宇宙の無限のエネルギーではないかと気づいたんです。だから、自分の中の気がなくなったらその無限のエネルギーを取り入れればいいと、そのコツを覚えたら、疲れなくなり、かえって元気になりました。」
「相手をコントロールしようとしないで、ただ良い想念を自分の頭というか、心の中で描くだけで大丈夫だと思います。そうすれば、まったく疲れません。」
「祈りとか願いをした場合、プロセスについても、大いなる宇宙の意志にまかかせて、自分はただ成就した場合をイメージするというやりかたのほうがいいみたいです。そして、それが字実現したことを前提にお礼をいってしまうのです。」
<心と身体を活性化する気>(藤平光一「健康の秘訣は気にあり」東洋経済新報社)
「完全なリラックス状態、つまり心身統一状態を作るための方法、それには「心身統一の四大原則」というものがある。
1-臍下の一点に心をしずめ、統一する。
2-全身の力を完全に抜く。
3-身体のすべての重みを、その最下部におく。
4-気を出す。
1~3ができれば、木を出すということは自然にできるようになる。
こうして気が出れば、天地の気と五体の気が交流している状態になる。気を出せば新しい気も入ってくるし、颯爽としていて、病気にもならない。もちろん疲れもたまらない。」
<実践的ヒーリング>(寺尾夫美子「ヒーリングレッスン」河出書房新社)
「地球のエネルギーが地表に届いていると、私達の体は自然と元気をもらいます。もともと人間は「地球の自然」の一部分。山や森、海や川が地球の自然であるように、植物や動物、そして同じように人間も地球の自然の一部です。
地球は自然循環していますが、それは空気や海、大地とだけでなく、動物や人間ともエネルギーの循環を行っています。しかし、この地表が隠されたことによって、地球のエネルギーを受け取れづらくなり、都会に住む人達は元気を失っています。」
「心と体」(ビル・モイヤーズ「心と治癒力 心身医療最前線」草思社)
「思考過程は必ずからだの部分部分にメッセージを送っていると考えます。・・・現在、イメージを変えていくことが、実際に生理学上の影響を与えることがわかっています。すばらしいことですもう疑いの余地はありません。・・・「そうか、「考えを変えれば、からだも変わるんだ」と、わかるはずです。」
「セルフコントロール」(生月誠「自分を生かす自己催眠法」講談社現代新書」
「自己催眠では、暗示の受け入れ態勢を整えて、プラスの方向へと暗示を行う。マイナスの意識を弱め、プラスの方向へ意識を向け、効果的にセルフコントロールを行うところに、自己催眠の大きな特長がある。」
これは最もシンプルかつ、多くの人が日常的に行っている癒しで、具体的に言えば「寝る」ということです。・・・
二つ目の癒しは、これとはまったく逆の方法による癒しです。
それはセレトニン神経を活性化させることによって、大脳皮質全体をある特殊な状態にするという癒しです。・・・
坐禅を組んだときや、腹式腹筋呼吸法などによってセレトニン神経を活性化させたときに現れるのは、10~13ヘルツの「速いアルファー波」です。そして、この速いアルファー波こそ、癒しをもたらす「アルファー2波」なのです。・・・
三つ目の癒しは「涙による癒し」です。
涙によって脳内で起きるのは、交感神経から副交感神経へのスイッチングでした。交感神経の緊張から解放されたときに流れる「涙」は、心身に癒しの効果をもたらします。」
「脳の癒し」(有田秀穂「脳からストレスを消す技術」サンマーク出版)
「脳には三つのタイプの癒しがあると考えています。
一つ目は、「大脳皮質全体を休める癒し」です。」
「瞑想法」(沢井淳弘「中村天風から教わった やさしい瞑想法」プレジデント社)
「一音傾聴法」「鈴を鳴らして、じっとそのおとを聞きます。鈴の音と自分が一つになるくらい気をこめて聞きます。このときにすばらしい集中が得られます。ほかのことはなにも考えない状態、ただ一念、音に集中していますから、「無我一念」の境地といいます。
鈴の音はしだいに小さくなり、ついにはかすかになり、消えてしまおいます。そのとき「一念」が消えて「無念」となり、無我無念の境地にいたるのです。心が空になり、なんともいえないシーンとした静けさを感じます。これこそがほんとうの瞑想の状態です。ほんの二、三秒の間です。この静けさをとらえられるかどうかが問題です。」
「雑念が浮かんだとき、もう一度鈴の音をならして聞きます。すると、雑念が消えていきます。これを繰り返して行うと、集中から瞑想へという行を立派におこなったことになります。かならず毎日一定の時間、十分、二十分、三十分でもいいですから、実行することです。」
「瞑想法」(ウイリアム・レーネン「幸せとチャンスが実現する 10分間瞑想法CDブック 聴くだけで自然にできる」ダイヤモンド社)
「瞑想は、私たちを真にリラックスさせ、内なる平和に到達させてくれる、価値あるツールです。
心と体のバランスを保ち、深い気付きと知恵を与えてくれます。貴方の中に客観性と無条件の愛を確立し、状況に合わせて柔軟に自分のあり方を変え、対処していく力を与えてくれます。
そして、瞑想するたびにポジティブなエネルギーが、あなたの中に広がっていきます。
家の中に、さらには大地や大気にも広がっていきます。」
「宇宙と生命」(松長有慶「密教」岩波新書)
「古代ギリシャでも、オリエントでも、アジアでも、物には生命が宿ると。人びとは信じていた。日本でも事情はかわらない。日本語の「もの」という言葉は「物」でもあるし、「者でもある。それは対象化された物質であるとともに、生命をもった者とも考えられてきた。
近代社会では、「物に生命がある」といえばアニミズム(精霊崇拝)として蔑まれるのが常であった。しかし近代西洋の宗教観だけが、絶対だというわけではない。中世までの人びとの間では、物の中に生命の存在を認めて、支障なく日常生活を認めてきたのである。」
「現代人は永く人びとの間で信奉されてきた水に生命があるという考えを捨て、生命をもたぬ物体として水を取り扱う習慣を身に付けてしまった。・・・
水は生きており、それは宇宙生命の一つの象徴、・・・密教では水だけでなく、大地も、太陽も、風も、大空も、いずれもわれわれと同じく生命を持ち、互いに密接な関連を保ちながら地球上の動植物を生かし、またそれらによって生かされている。」
「気を出す」(福岡明「心と体のうつは「気」で治せる」主婦の友社)
「簡単にできるプラスの気を出すリラックス(心身統一)法をご紹介しましょう。心身統一とは、心と体が一つになり、天地の気と交流している状態のことで、足りなくなった気を補充することができます。私が師事した心身統一合気道・気の研究会の会長・光一先生から習ったものです。次の4大原則がポイントです。
1 ヘソ下の一点に「気」をしずめる。
東洋医学で臍下丹田と呼ばれているとこれで、おヘソから約10cm下の部分。その一点を指で押さえて下腹部に力を入れます。・・・」
2 全身の力を完全に抜く。
「力を抜いた状態」はリラックスした状態のことで、「力が抜けた状態」とは違います。
3 身体のすべての部分の重みを最下部におく。1~2で自然と身体の重みは最下部にかかり、落ち着いた自然な状態になります。
4 「気」を出す。
心身統一の状態は、全身が天地の気と交流している状態です。よく指先がピリピリして気を感じるという人が居ますが、特別に何か変化を感じなくても気はちゃんと補充され、また全身から気は出ているものです。
この四つのポイントが理解できたら、実際に心身統一の状態をつくってみましょう。
1 両方のつま先で立ち、かかとを上げる。
2 かかとを床に着くか着かないかくらいまで静かに下ろす。
3 両方の腕をブラブラ振って、指先まで力を抜く。
初心者でもかんたんにできる「気の呼吸法」は「心身統一」の状態をつくった上で行います。(省略)
第8グループ 生活習慣まとめ
<活動的な生活>(ノーマン・カズンズ」笑いと治癒力)岩波現代文庫)
「ハーバード大学医学部のアレグザンダー・リーフ博士は、最近世界の数箇所でごく高齢の人たちについて広範囲の臨床的、社会的観察を行った。リーフ博士はその研究の所見として、長寿は
ようバランスのとれた材料の食べ物を少なめに食べること
活発な肉体の活動を持続すること
一生涯社会との関係を続けること
の三か条に関わっているという。活動的な生活から完全に引退してしまうことは、非常な高齢に達する道ではないようである。」
<生活のリズム>(田村康二「生体リズム健康法」文春新書)
「人は与えられた環境の中で食べ・働き・楽しみ・休み・眠る・・・という暮らしを日々送っています。自然の太陽の恵みの中で心と体の調和をとりながら暮らしています。この調和の乱れが病気を招くのです。平たく言えば不摂生が悪いのです。病気を予防する・治すにはこの調和を保つ、あるいは乱れた調和を正すことが基本です。まず病気を治すのではありません。病気の元を治すのです。そこで自然の中で健康を増進し・保持し・回復させる総合的な健康法が私の唱える「生体リズム健康法」です。」
「1-すべての人は障害者か病人です。健康な人はいません。・・・人は生まれながらにして皆が全ての遺伝子に障害を持つ障害者です。・・・
2―健康には程度があります。この程度は「安楽」な時間が一日のうち何時間あったか?できまります。
3-健康度を増すには「安楽」な時間を増やすことです。これが健康法の基本です。
4-健康は自然の中で調和をとることだという原則の正しさは古今東西を問いません。
5-人の体には傷を自分で治そうとする力、自然治癒力があります。この力で病気を治すのです。自然治癒力は心身のリズムを整えることでいっそう高めることができます。
6-自分の健康は自分で守ることです。誰も守ってくれません。そんためには、健康法を知り、実際に日々行うことです。」
「まず自分のリズムを知ることです。日頃の生活のリズムを考えてみてください。
私たちの生活は様々です。人は朝起きて。働き・夜休むという24時間の生活をしています。誰もが三つの時計に支配されているのです。
その第一の時計は太陽の運行が司る太陽時計です。これが「体外時計」といえます。
第二の時計は親、特に母親から貰い受けた時計遺伝子で制御されている遺伝子時計です。これが「体内時計」です。
第三の時計は、以上の二つの時計が複雑に作用しあって体のなかで作られている「生体時計」です。実際には人の心身はこの生体時計で動いているのです。ここれ大切なことは、個々人の生体時計はちがうということです。これがその人の個性です。」
<脳にいい生活習慣>(久保田競「脳活習慣」海竜社)
「1 脳を衰えさせない生活習慣~太陽の光を浴びて一日のリズムを鍛える~
2 脳を衰えさせない食習慣~本当にいい食べ物・食べ方
3 脳を衰えさせない創作習慣~芸術・スポーツ・俳句・・・脳を退屈から遠ざける方法~
4 脳を衰えさせない運動習慣~久保田式運動法で100歳まで元気な運動脳をつくる
~
*走ると脳は鍛えられる
*手は第二の脳、指を動かすことの意味」
「脳と栄養、眠り、運動」(生田哲「脳の健康」講談社)
「脳によい栄養と眠り」「どんあ食事が脳に良いか。ブドウ糖の原料だからだといって、ただ砂糖を摂ればいいというのではない。三大栄養素はもちろん、脳の神経細胞の伝達を円滑にするミネラル、アミノ酸の代謝に必要なビタミン類なども摂るべきである。
とりわけビタミンB群は代謝に重要である。・・・
記憶と学習で大事なのは、情報の出し入れを担当する海馬である。海馬にはアセチルコリンを生産し、放出するアセチルコリン神経が集中している。・・・アセチルコリンはシナプスの間隙をつなぐ神経伝達物質で、これが不足すると神経シグナルの伝達がスムーズにいかなくなる。・・・
アセチルコリンはコリンからできるが、コリンは食べるのに不適当・・コリンの代わりになる物質が脂質の一種レシチンである。・・
レシチンを多く含む食物は、麦芽、大豆、ピーナッツ、子牛の肝臓、ヒツジ、オートミールなどであるから、納豆、枝豆、みそ、ビールなどで摂ることができる。・・・
DHAが脳の性能を高める理由はまだ明らかにされていないが、次の二つの事実が確認されている。
一つ目は、DHAが脳の神経細胞の成長を促進するNGF(神経成長因子)というホルモンの生産にかかわっていること。二つ目は、アルツハイマー病で亡くなった患者の脳の海馬のDHA量がふつうの人よりかなり少ないこと。
DHAは「血液・脳関門」をすいすい通過して脳に入る。同じく魚油の一つEPA(エイコサペンタエン酸)もDHAと似た効果があるが、DHA
ほど「血液・脳関門」を通過できないから、頭をよくする効果はDHA
より低いと考えられる。
DHAやEPAを多く含む魚は、イワシ、サンマ、サバ、マグロなどである。また、α-リノリン酸はハクサイ、コマツナ、ホウレンソウ、ダイコンなどに多い。頭をよくするには、野菜と青い魚を食べるとよいことがわかる。・・・
脳の性能を向上させる二番目の要素は、休養・睡眠である。・・ではよい睡眠をとろコツはなんだろうか。
それにはまず規則的な睡眠を心がけ、就寝、起床の時刻をできるだけ規則的にし、不規則な仮眠を避けることである。昼寝などの仮眠を不規則にとると、肝心の本眠での眠りが浅くなる。それでは大脳に蓄積した疲労が解消されず、眠りから目覚めた後でも頭がぼんやりしてさえない。
眠りにつく前にリラックスすることも大事である。・・・大脳を興奮させないためには、思考力や想像力を要求する書物を読んだり、テレビ、ビデオ、映画などの刺激の強いプログラムは見ないほうがよい。
また、部屋が明るくても眠りにくい。光を浴びると、脳の松果体から放出される睡眠物質のメラトニンを分解してしまうからである。暗くて、静かな部屋を用意したい。
カフェインは、大脳皮質を興奮させるので、眠気が醒めてしまう。夜になってのコーヒーやティーは避けたほうがよい。一方、少量のアルコールは大脳皮質の興奮を抑制するので眠気を呼ぶが、多量ではかえって睡眠の妨げになる。
すべての筋肉運動に脳を活性化する効果がある・・・
ウオーキング、(速歩き)、腕立て伏せ、柔軟体操、咀嚼(噛むこと)、指の運動などは、手軽にできる脳の活性化法である。・・・
Comments