第65回(8月)定例会報告(メモ)
2013年8月31日 by KISK事務局
第65回(8月)定例会報告(メモ)
第65回定例会は3回目となる㈱玄米酵素東京支社エコロホールをお借りして開催。㈱玄米酵素は北海道札幌に本社を構える会社ですが、今回、同社が扱われている十勝産の大変糖度の高いトウモロコシを参加者に1本づつプレゼントしました。最初にその㈱玄米酵素東京支社長の遠藤優一様よりご挨拶を頂き、次に、ちょっと遅れる梶原代表に代わって代表代行の黒川弘様より中間報告、次に、森本美喜子様より講演「ナチュロパシーのアプローチで健康に」をお聞きしました。
(Ⅰ)㈱玄米酵素のご紹介 東京支社長 遠藤優一様
会社のご紹介の前に、プレゼントのトウモロコシについて、昨日朝もいで空輸で来たもので、糖度17度と言うフルーツのようなトウモロコシで、生で食べられるとのご紹介。会社の創立は昭和46年ですが、その契機として、創業者の岩崎輝明様(現会長)が、病気のデパートとも言える状況から玄米に出会い、また玄米を麹菌で発酵させて食べやすく、消化吸収をし易くすることに出会ったこととご説明。健康食品の会社は日本に1万社。㈱玄米酵素の特色は、社員が工場で作ること。アウトソーシングの方が安い場合が多いが、安心して食べられることに重きを置いている。東京のビルは20年前に建設。10月を20周年のイベント月間と予定しており、またご案内したい。クッキングスクールとか自然食のレストランも運営。㈱玄米酵素は、年1万回のセミナーを開いている。1日30回以上。HPに紹介しているのでご覧ください。
(Ⅱ)中間報告 代表代行 黒川 弘 様
代表が都合で遅れると言うことで黒川様より市民会議の中間報告がありました。初めに、当会と㈱玄米酵素の会長の岩崎様とか、岩崎様が理事長をされている日本綜合医学会の渡邉昌様等の関係について紹介がありました。
情報の共有として行っている定例会について、前回7月の桧田先生のユーモア一杯の率直で有意義な内容のお話を簡単に振り返り、次に、今回のナチュロパシーの森本様の講演の案内、次回の9月24日の稲毛稔彦様の「骨を強くする」講演の紹介等がありました。患者・市民の自衛策としては、農水省交付金により農村に「健康道場を設ける計画について、昨26日、三菱地所をはじめ博報堂、講談社、などと一緒に、耕作放棄地の開墾をしている北壮市の増富地区を横内県知事と訪問、視察した旨の報告がありました。
今後は主に不動産業界を中核に展開するとの報告がありました。
定例会の予定:9月24日(火)に続き、10月は15日(火)、11月は28日(火)を予定しています。場所は、いずれも両国の㈱玄米酵素東京支社をお借りする予定です。
(Ⅲ)講演「ナチュロパシーのアプローチで健康に」 森本美喜子様
先週オーストラリアから戻られたばかりで、お忙しい中、旦那さまにもプレゼンテーションのご協力を頂いて講演をスタートしました。
まず、ナチュロパシーの定義から。「部分的症状を引き起こしている原因を把握するため、多角的な問診とヘルスチェックに時間をかけて、身体全体と精神的な問題点とライフスタイルをトータルで把握し分析。患者個人に最適な短期的治療と長期的な体質改善の指導をおこない生まれつき備わっている自然治癒力を引き出すために活用する体系的な治療法」とご説明。患者さんが来られたら、まず、大変多くの質問、1回の相談で約1時間ほどの問診。加えて脈など簡単なヘルスチェック。その上で、2週間分のハーブやサプリメントをお渡しし様子を見る。2週間後に、長期的な体質改善のアドバイスをする。
オーストラリアはオーガニックや自然医療の大変進んだ国ですが、このようなナチュロパシーをするナチュロパスの数も大変多く、最近では、GP(ジェネラル・プラクティショナー:開業医)と組んで仕事をしている人も増えている。ナチュロパシーを適用範囲に含める民間保険もあり、各町にクリニックがある身近な存在。ナチュロパスはサプリメントを出すのですが、強力なものが多く、医師や看護師のサインがあって出すような方法に変わってきている。アメリカでもナチュロパシーは広く普及しており、年間100万人がナチュロパスの指導を受けている。
ナチュロパシーの基本原理は、1)自然治癒力の尊重、2)原因を解明し治療 3)多角的に要因を把握し全体的に治療 4)ナチュロパスは教師 5)害を与えない 6)予防が第一、等。
問診は大変な量だが、たとえば、消化器、筋肉、神経系、内分泌器官、循環器系等々、体の器官ごとの細かい質問が出される。消化器なら、便通、便の回数、形などから前日の食事例などの食生活まで。また、睡眠時間、状態、感情面での幸福度、家族や友人、仕事での人間関係、生活環境まで幅広く、かつ細かく聞く。回答拒否も出来る。簡単な身体検査もする。脈拍、血圧、亜鉛レベルなど。また、爪、舌、虹彩も見る。場合によっては血圧検査もする。
ナチュロパシーの治療法は、問診や身体検査の結果を基に、1)ハーバルレメディーズ(メディカルハーブ)、2)サプリメント、3)ホメオパシー、4)食事療法 5)生活習慣改善指導 などを組み合わせる。自分はホメオパシーは使わない。他にフラワーレメディ-を使うこともある。
ハーブのバイブルには125種のハーブが掲載されている。代表的ハーブは、エキナシア、生姜、銀杏の3つ。エキナシアは最近アメリカから入ってきている。花粉はアレルギーを引き起こしやすいので、普通、根の部分しか使わない。ネイティブアメリカンには古来より慢性病の薬として定着。感染症の治療、予防にも使われる。気管支炎など炎症系疾患にもいい。銀杏は、葉の部分を使う。抗酸化作用、循環刺激、認知増進、神経保護などの効果がある。伝統中国医学では葉より実を使う。
次にサプリメント/栄養素の話。炭水化物、タンパク質、脂肪の3大栄養素に、ビタミン、ミネラルを加えて5大栄養素。それに、食物繊維、ファイトケミカルズを加える。タブレット、カプセル、パウダー状のものなど。サプリメントは、かなり濃い、強いものを使用。ビタミンには水溶性と脂溶性があり、脂溶性のものは油と一緒でないと吸収されない。ビタミンCはキング。抗ヒスタミン、抗酸化、コラーゲン生成、神経伝達物質生成、免疫向上、重金属排出などの効果。成人の1日の望ましい摂取量は30~75mg。治療では、成人で250mg~1万mg使う場合もある。飲む場合の注意事項として、特に、鉄剤とは時間をずらして服用。バッファード加工で酸性度の弱いものがいい。
次に、ミネラル。カルシウムとマグネシウムは2:1の比率で。カルシウムは朝、マグネシウムは夜、リラックスした状態でとるのがよい。食後2~3時間後、空腹時の摂取が効果的。マグネシウム(硫酸マグネシウム)を1Cup入れたバスに20分浸かるとマグネシウム吸収がアップ。代わりに足湯でもよい。吸収を阻害する食べもの(リン酸塩を含むハム、ソーセージ、ほうれん草など)もあるので量には注意。
次に、ファイトケミカルズ。植物の皮に多く含まれる。種にも多い。たとえばブドウの種。オーガニックのものは皮が柔らかく食べやすい。働きはいろいろ多くある。カロテノイドやポリフェノールの抗酸化作用。イソフラボンのホルモン的作用。抗ガン作用など。
次に、アミノ酸。アミノ酸の効果の1つとして、神経伝達物質の生成があるが、特定アミノ酸の不足が特定の性格と関係したり、特定の犯罪を引き起こし易くなる、というような研究もされている。メチオニンとかシステインというアミノ酸の生成過程でホモシステインと言う物質ができる。加齢によりこのレベルが上昇するとアルツハイマー病や循環器疾患のリスクが増大する。このホモシステインは、葉酸、ビタミンB2、B3、B6、セリン、グリシンなどで無毒化できる。
次に、プロバイオティクスの話。腸内細菌バランスを調整し、腸内の異常を改善させる生きた微生物。乳酸菌やビフィズス菌など。肝臓の解毒作用や免疫向上、発がん抑制など。ヨーグルト、納豆など発酵食品に多い。食前は、胃酸により死ぬ可能性があり、避ける。また、プロバイオティクスの働きを助ける、善玉菌を増やすプリバイオティクスという物質もある。食生活のアドバイスとして、間食も含め1日5~6回少しずつ食べる。間食もナッツやフルーツで。分けて食べると血糖値を安定させるので疲れにくい。GI(Glycemic Index)という、体内で食品が血糖値を上げる速さを示す指標を示した食品リストを使う場合もある。
生活習慣の改善は、定期的な運動、陽を浴びる、睡眠、バランスの良い食事など。生活を楽しむ、笑うことも大切。免疫機能を高める。
エジソンの言葉「未来の医者は薬を用いず、人間の骨格、食事、そして病気の原因、予防に注意を払うようになるだろう・・・」という言葉も紹介されました。
講演後、何人かの方に亜鉛の過不足のテストなどもして頂き。ぜひ、本を、と言う注文も出るほどいいアドバイスを聞かせていただきました。
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