第8回 11月 中間報告
2009年2月4日 by KISK事務局
健康医療市民会議 第8回(11月)定例会
中間報告
H20・11・18 梶原
1 定例会の開催<患者・市民の連帯と情報の共有>
前回の定例会は、重粒子線がん治療システムHIMACの開発をされた平尾泰男氏から世界最先端技術の威力を紹介していただきました。まだ健康保険の適用対象になっていませんので多額の個人負担が必要です。一人でも多く重粒子線治療の恩恵を受けられるよう保健適用の運動を強めなければなりません。
また前回は、アンチエイジング医学第一人者の塩谷信幸氏にアンチエイジングの正しい知識を教えていただきました。インチキや誇大宣伝の横行する中、貴重なお話を伺うことができました。
今回は、日本の統合医療の草分け帯津良一氏から待望していた「自然治癒力」の講演を拝聴できることになりました。今回で年内は定例会の講演は最後となりますが、お蔭様で有終の美を飾ることができました。また名古屋市で独自の統合医療を実践されている大沼四廊氏から多くの臨床例を通じた成果を紹介していただきます。私も私の友人もお世話になっています。ご期待ください。
2 「医療改革懇談会」(三者会)の開催
国会議員、医療側、我々市民側の三者に全国有力紙アドバイザーを加えた通称「三者会」(座長・大竹美喜氏)は、去る10月8日、4月以来8回の会合を重ねることができました。既に8月には「医師不足対策緊急提言」を作成し、健康医療市民会議・構想日本の連名でアピールしてきました。政局が混迷する中ではありますが、継続して提言の実現に努力していかなければなりません。今月は、26日、国会議員中心の三者会を開催する予定です。
消費者庁設置法案が国会で本格的に論議される段階に入ります。野田聖子担当大臣にもお話し、今月7日、法案を所管する松山内閣官房総括審議官に医療の消費者である患者・市民を重視すべきであると申し入れをしてきました。厚労省は所詮、供給サイドの立場ですから、今後、患者・市民の立場からは、消費者庁が設立されれば、所管官庁として連携が重要になると考えられます。また本格的な医療改革を進めるには、厚労省の枠内では限界があり、幅広い立場で議論ができる「医療臨調」を立ち上げることが必要と考えます。今月の三者会に議題とする予定です。併せて「患者権利宣言」も議論してもらいます。
3 患者・市民の自衛策<信頼できる健康・医療・環境「すぐれもの」を求めて>
我々消費者、患者・市民が口にする食材等は安直に市場任せにできない時代となりました。安全を守るべき役所も信頼できない状況です。我々自身が自衛策を講じなければなりません。これまで、その一環として健康度自己測定器の試用、水素サプリメントや足裏健康器のモニターなどを試みてきましたが、このたび日本トータルヘルス協会および予防医学推進協議会と「すぐれもの」市場創設の検討を始めました。
4 女性のための統合医療研究会の開催
我々患者・市民の命と健康を守るためには、利用できる健康・医療の社会資源を総動員することが必要です。西洋医学も東洋医学も、先端技術も伝統技術も、権威の有無に関係なく、通例も異例も、「結果がいいものはいい」とする柔軟な姿勢で考えてきました。それが患者・市民本位の「統合医療」です。
去る11月4日、日本トータルヘルス協会と共同で第1回の「女性のための統合医療研究会」(小山悠子座長)を開催する運びとなりました。次回は今月22日を予定しています。当面、ホテル等で、「統合医療フロント」として統合医療を活用し簡単な検査、診断、予防、治療、研修ができる場を設けることを検討していきます。これが懸案のセカンドオピニオンセンター設置の基礎固めとなります。
5 「認知症センター」の設置
11月14日、中野駅近くのサンプラザで心身機能活性療法指導士会(小川真誠・理事長)の会合に出席してきました。中国上海市から認知症治療に成果を挙げている施設の院長はじめ6名の幹部も参加されました。上海市政府が熱心で、これまで6箇所の施設で80人の指導士が数百名の患者を治療されたとのことです。会議の後、小川理事長や指導士の方と話し合いをし、指導士も育ってきたので、認知症改善の結果が出ないときは経費を返還するという「成果主義」で運営する「認知症センター」を各地でつくろうということになりました。早急に検討を終え、関係団体連携し「認知症ゼロ作戦」を展開したい考えです。
6 12月定例会の開催
年内の講演会は11月で最後として、12月16日の定例会は趣を変え、事務的な報告程度に止め、会員の司葉子氏から軽いスピーチをお願いし、後は懇親会に入りたいと予定しています。これまでギリギリの時間割の定例会で会員相互の交流に欠けていた面を遅ればせながら補完したい考えです。場所は伝統と歴史のある日本倶楽部(帝国劇場と同じビル、東京會舘側8階)で開催しますので、なるべく多くの方のご参加を期待しています。
7 今後の方針
定例会は、今後も、在り来たりの講演会、単なる教養講座でなく、実践的で有用な情報・知識を得られるような講演会とします。ただし講師は1名として会員との質疑応答など交流に時間を割きたいと思います。また会員相互の意見交換や交流にも配慮したいと考えています。
来年の2月と4月は日本倶楽部で開催し、会議の後は食堂で懇親会を設けることとしました。その後も結果をみて隔月ぐらいに懇親会を開いたらと思いますが、これからは市民会議らしく会員の自主的な意見で運営していく方針です。会員皆様の協力をねがいます。
医療改革懇談会(三者会)も会員の積極的な参加を求めていきます。事務局に参加希望をお知らせください。医療崩壊は益々深刻化します。他人事ではありません。
長野県茅野市で「地域会議第1号」として「健康医療市民会議・信濃」が発足し活発に活動されています。幹部に信州そばのリーダー「そばづくり名人」小林一茶さんがいて、極上の「献上そば」を食べに来いと言われています。日帰りできますのでツアーを組みたいと考えています。来年はこうした「地域会議」が全国各地で生まれるよう働きかけをしていきます。
定例会の会場の容量の問題はありますが、会員の紹介で今後も信頼できる方に会員になっていただく方針です。ご協力ねがいます。
さらに来年はネット会員のシステムづくりに本格的に取り組みます。会員の皆様の知恵と力に期待します。
また市民会議の体制を固めるため「運営委員会」などを発足させます。ご協力ください。
以上
健康医療市民会議 定例会(各月第3火曜日)
― 講演実績と予定 ―
H20・11・18
<平成20年>
4月15日 第1回定例会 六本木・国際文化会館にて
講師 武藤徹一郎・癌研有明病院名誉院長「がん治療最前線」
(News! 同病院は2008年度「朝日がん大賞」受賞)
講師 梶原拓・健康医療市民会議代表「おすすめ体験談」
5月20日 第2回定例会 平河町・都道府県会館にて
講師 渥美和彦・東京大学名誉教授「統合医療について」
講師 山田實紘・木沢記念病院院長「がん治療最先端放射線技術トモセラピー」
6月17日 第3回定例会 乃木坂・国際医療福祉大学本部にて
講師 山本寛斎・イベントプロデューサー「元気主義万歳」
講師 福岡明・医療法人明徳会理事長「統合歯科治療とОリングテスト」
7月15日 第4回定例会 乃木坂・国際医療福祉大学本部にて
講師 河北博文・日本医療機能評価機構専務理事・河北総合病院理事長
「病院の選び方」
講師 川嶋朗・東京女子医科大学自然医学研究所クリニック所長
「統合医療の実践」
8月19日 第5回定例会 南青山・国際医療福祉大学大学院にて
講師 小川眞誠・日本心身機能活性療法指導士会理事長「認知症は治る!」
講師 今野由梨・ダイヤルサービス社長「おすすめ体験談」
9月16日 第6回定例会 南青山・国際医療福祉大学大学院にて
講師 田中雅嗣・東京都老人総合研究所・研究部長「長寿の仕組み」
講師 鈴木志津夫・マハリシ総合研究所代表「TM瞑想法入門」
10月21日 第7回定例会 南青山・国際医療福祉大学大学院にて
講師 平尾泰男・放射線医学総合研究所顧問
「世界最先端技術・重粒子線によるがん治療」
講師 塩谷信幸・北里大学名誉教授「アンチエイジングのすすめ」
11月18日 第8回定例会 南青山・国際医療福祉大学大学院にて
講師 帯津良一・帯津三敬病院院長「統合医療臨床のパイオニアとして」
講師 大沼善譽・自然医学総合研究所所長
「新血液学理論による統合医療の症例」
12月16日 第9回定例会 丸の内・日本倶楽部(丸の内3丁目国際ビル8F・帝国劇場と東京會舘の間)にて会員交流会(若干のスピーチを交え)(立食パーティ方式)
<平成21年>(予定・変更の可能性あり)
1月20日 第10回定例会 南青山・国際医療福祉大学大学院にて
講師 川村則行・国立精神・神経センター 心身症研究室室長
「自己治癒力を高めよう」
2月17日 第11回定例会 丸の内・日本倶楽部にて
講師 金澤武道・郵船ビルクリニック理事長 「脳梗塞の未病検査と治療」
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