第10回 1月 中間報告
2009年2月4日 by KISK事務局
健康医療市民会議 第10回(1月)定例会
中間報告
H21・1・20 梶原
明けましておめでとうございます。
昨年4月から正式にスタートした健康医療市民会議は、会員皆様のご協力を得て順調に成長してきました。この実績を踏まえて、今年は更に患者・市民本位の健康・医療を実現するべく会員の皆様とともに努力して参ります。
1 定例会の開催<患者・市民の連帯と情報の共有>
昨年12月の第9回定例会は、12月16日、年末でもあり講演をなくして忘年会を兼ねた会員の交流会を丸の内・日本倶楽部で開催しました。友好提携団体の予防医学推進協議会の幹部の方々にも合流していただきました。
当日は、新たに加入していただいた元文部大臣で日本倶楽部会長の奥野誠亮氏にスピーチをお願いしましたところ統合医療の必要性など93歳にして年齢を感じさせない熱気溢れるお話をいただき出席者一同感動しました。次に兼ねてから多くの会員の要望がありました出席率トップクラスの会員・司葉子さんにスピーチをしていただきましたが、健康食「まごわやさしい」(豆、ごま、わかめ、野菜、魚、しいたけ、いも)など家庭での健康保持に気配りをされているご様子を分かりやすく話され一同満足しました。次いで東京女子医科大学名誉教授で予防医学推進協議会会長の橋本葉子氏の乾杯の音頭で交流会がスタートしましたが、これまで会員相互の交流の機会がなかっただけに会場は大いに盛り上がりました。
こうした交流会開催の要望が強いので、2月と4月の定例会の講演が終わった後、会場の日本倶楽部の食堂にて「講師を囲む交流会」を設けることとしますので、希望者はご参加ください。なお、会場が南青山の場合でも、少人数で「講師を囲む会」を持ちますが、メンバーに5~6名程度の余裕がありますので、希望者は事前に連絡してください。
1月20日 今日は、川村則行・国立精神・神経センター・心身症研究室長から「自己治癒力」の講演があります。最近、若い女性に「うつ病」が増えていますし、一般に心身相関メカニズムの理解も進んできました。これから益々重要なテーマになります。
2月17日 丸の内・日本倶楽部にて 金沢武道・郵船ビルクリニック理事長に脳梗塞の未病検査と予防・治療について講演をしていただきます。先生はオンリーワンの技術を開発されています。ホテル・ニューオータニでもクリニックを開かれますので、お話を聞かれて、会員や家族が検査を受けられることをお勧めします。
なお、同先生独自の技術を活かし全国各地のクリニックを会員とする脳梗塞検査・予防・治療のネットワークシステムを構築するべく協議を進めています。
3月17日 南青山・国際医療福祉大学大学院にて 島田修・(株)エス・エフ・シー代表取締役会長より「伝承医学」の講演をしていただきます。長年、びわ葉温灸療法中心にがん治療などに実績を挙げられ、このたび東京都調布市深大寺にて光明皇后「施薬院」に因んで「施楽院」を開設されました。統合医療の拠点ともいうべき施設です。先日、私も見学してきました。
4月21日 丸の内・日本倶楽部にて 作詞家・音楽評論家として著名な湯川れい子氏は最近とみに世間の関心が高まっている「音楽療法」にも造詣が深く、そのお話を伺うこととしています。
それ以後、会場は南青山と丸の内と原則交互に予定し、会員が実践的で有益な知識・情報が得られるようテーマ・講師を選んで参ります。会員の中でアイディアをお持ちの方があれば、お知らせください。
2 「医療改革懇談会」(三者会)の開催<患者・市民本位の医療を>
国会議員、医療側、我々市民側三者に全国有力紙論説委員等アドバイザーを加えた通称「三者会」は昨年4月にスタート以来、11月26日まで9回の会合を重ね、その間、8月には「医師不足対策緊急提言」をまとめ構想日本とともに関係方面へアピールしてきました。
今後、「緊急提言」のフォローや11月議題とした「医療臨調」、「患者の権利宣言」などの具体化が課題となります。また構想日本などと連携して「医療改革」シンポジュウムの開催も計画します。
今年は、これらを進めるため会員の方々が参画する仕組みを創りたいかんがえですので、よろしきお願いします。
3 患者・市民の自衛策<信頼できる健康・医療・環境「すぐれもの」を>
虚偽表示等が横行し、安直に健康、医療、環境を市場に委ねることはできないと、これらのサービスを患者・市民自身が検証する試みをしてきましたが、日本トータルヘルス協会、予防医学推進協議会と協議し、近く三者共同の「すぐれもの」評価委員会(仮称)を発足させることとしました。会員有志の方にご参加いただくことになります。また「すぐれもの」の発掘についても、会員からの情報提供を期待し、評価委員会発足後、正式に呼びかけをしますので、よろしくお願いします。
なお、東京近郊の農園計画にも参画しています。市民会議と農園が連携し、会員が農業に関わりながら優先的に農作物を入手できる市民農園のような仕組みを創りたいと考えています。このためにも「安全、安心、栄養、美味」の農作物ができるように松本聡・東京大学名誉教授・日本土壌協会会長を中心に土壌汚染排除、無農薬栽培、有機肥料で土耕栽培・太陽光・旬に拘る「理想農法実践研究会」の設立を協議中です。
4 「女性のための統合医療研究会」
昨年11月4日、都内にて第1回会合を開き「女性のための統合医療研究会」(小山悠子座長)設置を決め、同月22日第2回会合を四谷・主婦会館で開催。12月10日、かずさアカデミアパーク(千葉県木更津市)ホテルオークラに座長ほか訪問、統合医療フロント候補地として調査、健康食研究の実績を評価。その後、グルメ医療食ツアーを試行するべく旅行社を含め計画案を検討中です。成案を得たところで会員にも参加の呼びかけをします。(同ホテルは東京駅八重洲口より定期バスで1時間弱)
5 「認知症センター」の設置
中国上海市では同市が中心になり心身機能活性療法により6箇所のセンター、80名の指導士で既に数百名の認知症患者の治療に成功していますが、このたび市民会議理事の今野由梨氏が現地訪問されました。上海の実績を目の当たりにし同氏はこの療法を中国各地への普及に市民会議が協力したらどうかと言っておられました。
日本では遅ればせながら病院では昨年始めて御殿場高原病院(清水のぶひろ院長)(TEL055おー89-5671)が心身機能活性療法による認知症の治療を開始されました。我が国では介護医療制度の制約もあり認知症の「治療」には病院も福祉施設も積極的ではありません。漢方薬「抑肝散」の効果も認められつつあり、音楽療法などを含め総合的で効率的な認知症治療法の開発を進めていかなければなりません。200万人にもなろうとする患者や家族のためにも急ぐべきです。政治や行政が役に立たないので、市民が動かなければなりません。全国各地に成果主義による「認知症センター」の設置を進めたいと協議しています。
なお心身機能活性療法に熱心に取り組んでいる中国・上海市や台湾・台南市への視察旅行を予防医学推進協議会が中心となり計画されています。日程が決まれば会員の方々も参加してください。
6 「がん難民サポート事業」の推進
病院から見放されたがん患者「がん難民」を救うため調査を進めています。保健対象の医療には限界があります。特に抗がん剤には「がんは縮むが命も縮む」ケースが多い。一方、保険対象外の自由診療で末期がんが治った事例は沢山あります。法外の値段のサプリメントなど問題が少なくないので、信頼できる治療法を検証し、相互にネットワークできる拠点をつくりたいと努力しています。信頼できる治療法があれば定例会でも紹介していきます。2月の定例会では「がん難民治療総合メニュー」案を提示する予定です。
こうした実績を重ね懸案の「セカンドオピニオン・センター」へと発展させていきます。
7 今後の方針
(1)「健康市民塾」の開催
患者・市民の立場から考えた統合医療「患者・市民医学」案を提示します。これを元に会員の自主的な勉強会を開きます。病気の治療は医師と患者の共同作業と言われます。医師・病院に「お任せ」でなく「自己責任」で自分の健康や命を守らなければ成りません。ご自分のためご家族のため参加してください。
(2)地域会議の普及
長野県茅野市では地域会議第1号「健康医療市民会議信濃」が活動されていますが、これを参考にその他の地域での地域会議の普及を進めます。ご協力ねがいます。
(3)新規会員の加入
定例会開催会場の容量もありますが、信頼できる方があれば会員の推薦で新規会員の加入を歓迎します。
懸案のネット会員については、市民会議の事業も増えコンテンツも充実していきますので、年内には実現したい考えです。健康・医療に特化したSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)を計画します。
(4)体制づくり
参考図書推薦の仕組みをつくります。また組織・事業を会員が自主的に企画する仕組みもつくりたいと思います。ご協力ねがいます。
以上
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